1. 質問 (2’40”) 2. ゆうべ 空の端っこに… (2’30”) 3. 季節 (2’00”) 4. 冬はあまりに… (2’40”) 5. あこがれ (3’30”) ---------- 2022年3月27日、Gemiscter Chor Tokyo(ゲミシュター・コア・トウキョウ/岸信介指揮)第4回演奏会委嘱作品。 季節ごとの情景を描いた詩を選び、どのような状況におかれても四季の移り変わりや自然のさりげない変化を感じる気持ちを失わずにいられたらという思いが込められている作品。 美しい音楽により心が豊かになるような無伴奏混声四部作品。全5曲。 グレード:中級 演奏時間:約13分20秒 <まえがき> この作品は、Gemischter Chor TOKYOの第4回演奏会のために2021年に作曲いたしました。ア・カペラの合唱組曲という依頼でしたので、作るにあたり新しい気持ちでと思い、同郷の詩人である新川和江先生の詩に初めて付曲させていただきました。 終曲の「あこがれ」は、歌うことや様々なことへのあこがれや願いを強く歌った歌です。作曲時、コロナ禍でいろいろなことが制限されていたこともありますが、この詩の持つ魅力に共感し、終曲にしたいと思いました。 1曲目から4曲目は季節ごとの情景を描いた詩を選びました。瑞々しい春、切ない夏の夕べ、完熟する秋、そして雪解けの待たれる冬…生き生きとした新川先生の視点を感じながら、どのような時でも、四季の移ろいや日々の変化を感じる気持ちを失わずにいられたらという思いも込めて作曲しました。4曲目の最後で「もういちど 春がめぐって来てくれるなら」という言葉を繰り返すことによって、終曲の「あこがれ」がまとめのような作品として呼び起こされます。調性の設定や楽曲の構成も5曲を通して循環するイメージで考えました。先生からは「私自身も気に入っている詩ですので、とりわけ嬉しく存じました」とのお言葉もいただき、幸せに感じております。 最後に、作品に命を吹き込んでくださいました岸 信介先生、Gemischter Chor TOKYOの皆様に、心より御礼申し上げます。(山下祐加)
山下祐加
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