1.月 (2’50”) 2.海 (3’40”) 3.ララバイ (2’40”) 4.虹 (2’10”) 5.太陽の好きなつばめ (3’40”) ---------- 2023年9月16日、女声合唱団ラ・カンパネラ(辻 秀幸 指揮)30周年記念コンサート委嘱作品。 自然現象の美しさを盛り込んだロセッティの言葉が優雅に歌われる。 おかあさんコーラス向きの女声三部合唱作品。全5曲。 グレード:中級 演奏時間:約15分 <まえがき> この作品は女声合唱団ラ・カンパネラ30周年の記念委嘱作品として作曲させて頂きました。 初演となる30周年記念コンサートは、父・中西 覚作曲の『虫の詩』と、なかにしの『心の扉』『大地の詩』そしてこの『月と太陽』というオール中西/なかにしプログラムで、思わぬ形で父娘共演を果たさせて頂きました。 『心の扉』(エミリー・ディキンソン原詩・なかにし日本語詞/作曲)、『大地の詩』(キーツ他原詩・なかにし日本語詞/作曲)という他のプログラムからもわかるように、この合唱団(と指揮者)は、英語詩から日本語を起こした“なかにし作品”を好んで下さっていました。 『月と太陽』は、クリスティーナ・ロセッティの詩から日本語詞を紡いで構成した、5曲から成る組曲です。ご依頼を頂いた当初、コンサートの他の上演曲目を知る前から、音のキャラクターとして軽やかで優雅な、ちょっと乙女だけど芯はしっかりしているイメージで、クリスティーナ・ロセッティの詩が良いと考えておりました。シングソング童謡集はいろんな方の訳で出ておりますが、女声合唱ならではの音のキャラクターを生かす表現を考えながら、音と言葉を選びました。 私は長年大学教員を致しておりますが、かつて毎年のように卒業する学生達に餞に送っていた言葉がございます。 「太陽のように自ら照らし、月のように他者に照らされて、輝いて下さい」 この歌を演奏して下さる皆様の時間が、自らが発する光と、お聞きくださる方、周囲の方々によって与えられる光とによって、輝きに満ちていますように。 大切な記念委嘱作品を託して下さいましたラ・カンパネラの皆様と辻 秀幸先生に心より御礼申し上げます。(なかにしあかね)
なかにしあかね
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