1. はじまりのとき (3’50”) 2. 月夜 (5’00”) 3. そのこえ (4’30”) 4. 春待唄 (4’00”) 5. まよいみち (6’00”) ---------- 2020年12月27日、混声合唱団鈴優会第30回記念定期演奏会委嘱作品。 コロナ禍で先の見えない不安の中で発表された作品ではあったが、そんな時だからこそいつか来る春を待つという希望や未来が感じられる混声合唱作品。全5曲。 グレード:中級 演奏時間:約23分20秒 <まえがき> 2020年の正月、合唱指揮者の名島啓太さんから混声合唱団鈴優会の第30回記念演奏会に向けての記念作品を作曲してほしい、との内容のメールを受け取りました。久々に混声合唱のための委嘱を頂けたことにウキウキしてはいたものの、はて、どの詩に付曲させていただくか、ということに悩みました。そうこうしているうちに未曽有の疫禍に苛まれることとなります。 当初外出さえもままならず、当時勤めていた病院と自宅を往復するのみの生活……夏になり幾分外出ができるようになると、真っ先に書店へと向かいました。 そこでふと手にした詩集――市川洋子さんの『春待唄』。手にしてパラパラめくってみると、文字からそよそよと失われた春の風が舞ってくるではありませんか。すぐに購入して、市川さんに付曲させてほしいと連絡を取りました。快諾いただいたものの、その後思うように曲が書けず結局合唱団の皆さまにはギリギリまで待っていただきましたが ……(ごめんなさい!)。 この曲を歌う皆さまにもあたたかな春の風が舞い込みますように! 最初に委嘱くださった名島啓太さん、詩の利用にご快諾くださった市川洋子さん、疫禍の困難の中、初演してくださった混声合唱団鈴優会の皆さま、大変多くの方にお世話になりました。改めて御礼申し上げます。(西下航平)
西下航平
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