故郷(ふるさと) 春の小川 朧月夜 鯉のぼり 茶摘 夏は来ぬ われは海の子 村祭 紅葉(もみじ 冬景色 雪 故郷(ふるさと) ---------- 1986年の発刊以来、全国の合唱人に愛されている「ふるさとの四季」。2009年には楽譜のサイズを大きくし、ローマ字・歌詞英訳の他、演奏時間短縮の方法などの記載をした。 今回のこの版は男声が少人数の合唱団も取り組みやすい混声三部合唱版。ピアノ伴奏も既刊本より易しくし、伴奏専門のピアニストがいない場合でも演奏しやすいように工夫が凝らされている。巻末には混声三部合唱版および演奏についての解説がついている。より多くの合唱団の皆様に、美しき日本の原風景が詰まったこの編曲集をお届けしたい。既刊本同様「故郷」の抜粋演奏が可能。 グレード:初級 演奏時間:約16分 <まえがき> 『唱歌メドレー ふるさとの四季』は混声版(1986)が出版されてから、女声版(1987)、男声版(2002)と続き、楽譜サイズをA4判にした<演奏法解説付>(2009)がそれぞれ出版され、今まで本当に多くの合唱愛好者の皆様に親しまれて参りました。もともと高齢化が進んでいた合唱界ですが、コロナ禍がさらに追い打ちをかけ全国の活動が停滞する中、このたび《カワイ出版創立50周年の委嘱作品》として、少人数のグループでも取り組みやすい混声三部合唱版および二部合唱版を、簡易伴奏のかたちで上梓することになりました。今までの版を歌ってこられた方やピアニストの方には、微妙な音の違いに戸惑うかもしれませんが、その違いを新たな発見ととらえて楽しんでいただければ幸いです。なお活用方法に関しては、巻末のページをご参照ください。 おもに明治期から大正期にかけて、唱歌が生まれた当時はあたりまえだった日本の「四季」。それから100年経った今、「ふるさとの二季」になってしまいそうな勢いで気候変動は激しさを増しています。その中にあって私たちにできることは、古くても大切なものを忘れずに伝えていくこと。そして人間も地球に抱かれた生命の一部分でしかない、ということを考え続けることではないでしょうか。『ふるさとの四季』を歌いながら、聞きながら、日本のあちらこちらで柔らかな心が芽生えていってほしいと願っています。(源田俊一郎)
源田俊一郎:編曲
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