1. 五月に (J.トムソン) (3’20”) 2. 砕け! 波よ!(A.テニソン) (3’30”) 3. 秋に (J.キーツ) (3’30”) 4. 十二月の夜(J.キーツ) (4’30”) 5. 四季の翼(J.キーツ) (4’20”) ---------- 2023年3月に「コール・オアーゼ」により初演。18世紀から19世紀にかけてのイギリスの3人の詩人の詩を作曲者自ら訳したテキストを使用している。 自然への畏敬の念とともに女声ならではの愛情と強さを感じる作品。全5曲。 グレード:中級 演奏時間:約20分 <まえがき> ジョン・キーツの言う「ネガティヴ・ケイパビリティーNegative Capability=無作為の力」とは、その字面から受ける印象とはうらはらに、非常に高い能力をともなった人間性の豊かさを指しています。短絡的にレッテルを貼ったり、短気に理由を求めるのではなく、不確かさの中にとどまれること。世の中のすべての物事が解決可能ではないという状態を受容出来ること。確かさと不確かさの狭間に、多くの部屋=受容する空間を持ちうること。 キーツはこの言葉で、シェイクスピアをはじめとする過去の偉大なる詩人達の突出した能力を表そうとしました。 『四季の翼』混声合唱版は、2017年に札幌放送合唱団の75周年記念委嘱作品として作曲しました。北の大地で歌を育て、歌い継いで来られた人々への敬意をこめて、キーツを含むイギリス詩で自然と共に1年を巡るテキストを組みました。 コール・オアーゼ創立40周年記念の委嘱作品をご依頼いただき、女声ならではの優雅さしなやかさと共に、生命の芯の強さを感じるような『四季の翼』女声版を作りたい! と考えました。 大切な記念作品を託して下さったコール・オアーゼの皆様と辻秀幸先生、素晴らしいピアノを弾いて下さった村田智佳子さんに心より感謝申し上げます。(なかにしあかね)
なかにしあかね
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