1. 道みち (4’00”) ---------- 2022年5月、沖縄県合唱連盟60周年記念式典委嘱作品。 沖縄の樹木や鳥の名前が出てくるが沖縄県だけに留めず、合唱が好きな人にみんなで楽しく歌って欲しいという思いのこもった作品。 著者二人とも沖縄出身ということもあり、ゆったりした大きな時の流れを感じる。合唱祭や演奏会のアンコールに適した作品。 グレード:初〜中級 演奏時間:約4分 <まえがき> この作品は、沖縄県合唱連盟により創立60周年記念歌として委嘱頂きました。長きに渡り沖縄の合唱界を牽引してくださった諸先輩方へ、改めて感謝の意を表したいと思います。 初演はコロナ禍により延期を余儀なくされましたが、3年ぶりのステージは熱気に包まれ、皆が、対面で歌い合える喜びに満ち溢れていました。 タイトルである『道みち』は、道すがら、道草しながら、という意味です。合唱の練習終わりの帰り道、再び仲間と口ずさむ、そんな風景を描いています。 作詞者の故・吉本嘉典先生は指揮者であり、合唱愛に溢れる根っからの自由人でした。 「僕たちはしゃべったり遊んだりしながら、結局大好きな合唱を大好きな仲間たちと続けてきた。道草しながらの合唱は楽しいねぇ。」 深い洞察と経験に裏打ちされたお言葉だと思います。人と人が関わり合いながら生まれる“時間”を大切にして欲しい。この作品を通して多くの人が楽しい時間を共有できたら、こんなに嬉しいことはありません。 この作品誕生の機会を与えてくださいました合唱連盟の上間篤さんをはじめ役員の皆さん、何をおいても駆けつけて歌っていただいた沖縄合唱有志の皆さんと女声合唱団「スウィング」さん、豊かな音楽へと導いてくださった指揮の野原樹子さん、関わってくださったすべての皆様へ心より感謝を申し上げます。 最後に、合唱を愛する全国の皆様へ。 この作品には沖縄の春夏秋冬の風物が出てきます。どうぞ沖縄にいらしてその自然を味わってください。そしていつか皆様と共に歌い合えることを、ひそかに楽しみにしています。(瑞慶覧尚子)
瑞慶覧尚子
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