1. ありがとう (3’30”) 2. 雑踏 (3’30”) 3. 道順 (3’40”) 4. 祈りの輪 (5’00”) 5. 平凡な一日 (4’50”) ---------- 2022年4月2日、Fontana di Musicaによる委嘱初演作品。 「幸せとは何か」と考える詩を終曲に置き、前の4作品は曲ごとに違った視点による人生のワンシーンを提示するという構成。終曲で各曲の一部分がちらりと顔を覗かせている。 3曲目が安定感のある作品でアンコールとしても最適。いろいろな「愛」をテーマにした心温まる作品。全5曲。 グレード:中級 演奏時間:約20分30秒
<まえがき> 銀色に光る小さな断片が白い空間の中にキラキラと光る装丁の谷郁雄さんの詩集をふとしたきっかけで手にし、日常の中にある小さな愛のワンシーンがシンプルな言の葉によって編まれている5つの詩に付曲、合唱組曲としました。 合唱曲のテキストとしては短かめなそれぞれの詩による断片が一つの“詩曲”として成立するよう、また、通奏した際にそれらの関係性が必然を伴う繋がりとなって一つの“組曲”となるように全体をデザインし、終曲に「幸せとは何か」を問う詩を置くことにより、それまでにはそれぞれ違った視点で切り取られた人生のワンシーンを提示するという構成としました。 初演から約1年を経て出版をする機会に恵まれ、細部を見直し若干の手をいれることで一つ一つの言葉と音とがより密接に定着したように感じています。詩によって切り取られた情景を音として再形成する意図を含め、組曲のタイトルには新たに“言の葉”と付すことにしました。 合唱作品を作るにあたり付曲を快くご了承くださった谷郁雄さん、初演にあたり瞬時に音楽的要点を掴んでエッセンスを存分に加味して演奏してくださった素晴らしい声楽家集団・Fontana di musicaの皆様方、そんな精鋭を率いるリーダー兼マエストロ安達陽一先生、児童合唱団時代の大先輩でもあるピアニスト秋野淳子さんのご厚情にこの場を借りて心より感謝申し上げます。(松波千映子)
松波千映子
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