太陽のこどもたち (4’30"") ---------- 2019年6月、鹿児島県合唱連盟主催の合唱祭の合同演奏曲として委嘱初演。タイトルに「こども」とついているが、年齢性別に関係なく、歌が大好きな人なら誰でも歌ってもらいたい。歌うことの喜びが湧き出るような二部合唱作品。グレード的にはやさしく、アンコールや全体合唱等で使いやすい作品である。 グレード:初級 演奏時間:約4分30秒
<まえがき> この作品は、鹿児島県合唱連盟創立70周年を記念して作曲、詩は栗原寛さんによる書き下ろしで、第70回鹿児島県合唱祭にて、私の指揮、栗原さんのピアノによって初演されました。 深い祈りを表現した穏やかな前奏から一転、強い4ビートをもって主部が印象的に開始されます。調性も前奏からは関連の薄い変ロ長調。開始早々の華やかな転調に、曲への期待が高まります。 演奏では、溌剌とした言葉をアンティシペーションを多用したリズムで表現したAと、特徴的な上行跳躍を用いたlegatoで歌唱される【B】を鮮やかに対比させると良いでしょう。続く【C】では、前奏と同じト長調に落ち着きを取り戻し、これまでの要素が混ざり合いながら、大きな「結論」を表現します。 2番にあたる【D】,【E】,【F】はそれぞれ【A】,【B】,【C】に対応し、終結部の【G】は後奏としての扱いとなります。ピアノパートには独創的な新しい旋律が表れますが、これは鹿児島県で行われた国民文化祭のために書いた作品からの引用、いわば鹿児島で合唱を愛好する皆さんへのオマージュと言えます(カワイ出版刊/女声合唱アルバム『誰にもいわずに』より「星とたんぽぽ」)。 日頃からお世話になっている鹿児島県合唱連盟の皆さんの朗らかな笑顔を思いながら作曲したこの作品が、鹿児島を発信地として、全国に拡がることを嬉しく思っております。(相澤直人)
相澤直人
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