夢の手 (6’10”) ---------- 2022年度の埼玉県立浦和第一女子高等学校音楽部委嘱作品。 夢なのか現実なのかとても不思議な感覚を思わせる高田敏子の詩に、女声合唱ならではの艶やかな音色や淡い世界観がある楽曲。揺らぎが夢のような雰囲気を漂わせる。単一楽曲。 グレード:中級 演奏時間:約6分10秒 <まえがき> 女声合唱とピアノのための「夢の手」は埼玉県立浦和第一女子高等学校音楽部の委嘱により作曲、同音楽部の清廉な歌声により初演されました(指揮 梶本瞳 / ピアノ 水村朗)。 今回、「夢の手」を作曲する上で、高田敏子さんの描いた詩の世界が楽想のイメージや構成を決定付けるための源流となっているのは当然のことなのですが、高田敏子さんの心情を推し量ること以上に、詩と音楽で描かれる心情や情景を歌い手自身に投影して表現して欲しい!という思いを込めて作曲をいたしました。俯瞰で作品を見ることは演奏に限らず、作曲をする上でも大変に重要なことだと思ってはおりますが、歌い手自身の経験や想像、そして妄想にどっぷりと浸った上で、その際に湧き出てくるであろう感情を吐露していただきたい作品です。 最後になりますが、共にじっくりと音楽を創り上げるという幸せな時間を提供してくださった、埼玉県立浦和第一女子高等学校音楽部の皆様、顧問の梶本瞳先生、ピアニストの水村朗さんに心より感謝申し上げます。(土田豊貴)
土田豊貴
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