うたう (3’30”) ---------- 「さいたま市合唱浦和の会」創立55周年記念委嘱作品。自然や生き物たちとの出会う喜びを、三拍子の軽快なワルツのテンポにのせて歌うことで豊かに表現した、爽やかで美しい作品。アンコール曲として最適。同じタイミングで作られた混声四部合唱との合同演奏も可能。女声三部合唱、ピアノ伴奏付き。 グレード:初〜中級 演奏時間:約3分30秒
<まえがき> この作品は、さいたま市合唱浦和の会創立55周年を記念して作曲させていただきました。合唱を愛する幅広い年代の方が歌ってくださるということで、工藤直子さんの「うたう」という詩を選びました。 私が工藤さんの詩から感じ、この曲を通して表現したかったことは「歌う喜び」と合唱を通じて様々な「出会いがあることの喜び」です。このコロナ禍において、自然の風景には随分助けられたところがありました。それでも自分にできることは、それを“うたう”ことしかできないとも。 詩の冒頭では風や小鳥、蝶など、人以外のものとの出会いが書かれていますが、工藤さんは出会いということについて「自分の中のナニかと呼応するものがある」とおっしゃっています。そしてそれを詩に書かれていると。私もこの作品の冒頭を作曲する際、爽やかな風が吹き、キラキラとした暖かな光が降り注いでくる風景が自然と浮かび、それを音にしたように思います。 この詩の冒頭部分は曲中では何度か繰り返されますが、和音やパートの組み合わせ、ピアノの音もその都度変えていますし、その度に新鮮な気持ちで丁寧に表現していただけたら嬉しいです。そして繊細な部分と伸びやかな部分を歌い分けていただけましたらと思います。 女声版と混声版がありますが、ピアノパートは共通で一緒に歌っていただくこともできます。もちろんそれぞれに違った響きをお楽しみいただけると思いますので、是非いろいろな方に歌っていただけますことを願っております。(山下祐加)
山下祐加
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