ぱん (3’20”) ---------- 〈参考音源〉 指 揮 藤澤幸義子 ピアノ 京増修史 合 唱 渋谷区少年少女合唱団
「こどもコーラス・コレクション-ジュニア-」の第9弾。 「ぱん」の香りが広がりそうなテキスト。口ずさみたくなるかわいらしいメロディーからはじまり、楽しく場面転換していくドラマ性のある音楽である。こどもコーラスらしく、愛唱曲にしたい作品。 参考音源が試聴できるQRコード・演奏ポイントの解説付き。 グレード:初級 演奏時間:約3分20秒 <まえがき> みなさん、パンは好きですか? ぼくはパンが好きでよく食べています! この詩を初めて読んだ時、まるで目の前に焼きたての美味しそうなパンがあるような感覚になり、とても幸せな気持ちになりました。美味しいパンを食べると、思わずニッコリ笑顔になりますよね! そんな気持ちを大切にして作曲しました。 ピアノの前奏は、いいにおいがしてワクワクする気持ちを表現しています。 最初に登場する「ふんわり」と「ふくらんで」、その後の「そとはちゃいろ」と「なかはしろ」の対比など、言葉に合わせて旋律や和音も変化していますので、ニュアンスを大切にして歌っていただけると嬉しいです。33小節目からは歌のパートだけではなく、ピアノの音域も変わります。どのように変化をつけるのかぜひ工夫してみて下さい。中間部からはニ短調に転調します。「むかし…」と始まるこの部分は、ノスタルジックな雰囲気にしました。「自分が小麦だった時、広い小麦畑で仲間達と一緒に大空を眺め、同じ時間を過ごしたなぁ。あの日々が懐かしいなぁ。」といった情景が頭の中で膨らみ、それを音で表現しています。そして最後はまたニ長調に戻り明るく元気な音楽になります。自分が小麦からパンになって、美味しく食べてもらえる喜びを表現しました。楽譜にはアクセントやスタッカートを書いていませんが、様々な演奏方法があると思いますので、色々試しながら練習してみてください。 自分達が小麦やパンになることはできませんが、それぞれの気持ちで表現できるのがこの曲の面白さです。せひ楽しんで演奏していただけたら嬉しいです。(松下倫士)
松下倫士
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