1. きのう (3’30” ) 2. ぶなの森の朝 (2’00” ) 3. チェロの木 (3’15” ) 4. ストロー (2’50” ) 5. クロワッサン (2’30” ) ---------- 作曲者の盟友沼尻竜典とびわ湖声楽アンサンブルのために作曲された作品。滋賀にゆかりのある森哲哉の詩をテキストに使っている。 「中学生が楽しめる作品」という委嘱の条件があったこともあり、奥行きがあり重厚な響きの中でメロディが際立つ作品として仕上がっている。 グレード:中級 演奏時間:約14分05秒
<まえがき> 中学生が楽しめて、滋賀県にゆかりのある詩による合唱曲を、という、びわ湖ホールとその芸術監督沼尻竜典さんの依頼に応えて、森 哲弥さんの詩集『少年百科箱日記』(土曜美術社)の中の五篇の詩を選び作曲しました。 森さんの詩は、大きなスケールの時間と空間の表現の中で、ごく些細な事に目や耳を向ける繊細さが同居するファンタスティックな魅力があり、詩の中で語られる言葉には、いくつもの意味や背景を複雑にまとっているようでもあります。それらの奥行きと重層的な広がりを声とピアノによる交響的な音楽として表現したい、と思いました。 『年を忘れた少年の歌』というタイトルは、詩集の最初におかれた詩「百科箱日記」にある「年を忘れた少年の日々」という詩句からとりました。沼尻竜典さんとは幼なじみで、中学生の頃まではよく一緒にピアノを弾いたり作曲をしたりして遊びましたが、私たちが少年だった日々のこともちょっと思い出しながらつけたタイトルです。(寺嶋陸也)
寺嶋陸也
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