はじめてのきもち (2’30”) ---------- 〈参考音源〉 指 揮 吉田 宏 ピアノ 岩本果子 合 唱 合唱団あたらよ
「こどもコーラス・コレクションーシニアー」の第9弾。 心の動きをこどもらしい言葉で映されたテキストと、そこに寄り添った音楽。感情の小さな揺れ動きを、うねりある旋律で見事に表現している。小学校の自由曲向きだが、初出場の学校も取り組みやすい作品である。参考音源が視聴できるQRコード・解説者による演奏ポイント付き。 グレード:初?中級 演奏時間:約2分40秒 <まえがき> 湧き上がってくる自分の気持ちをうまくことばにできない、名前を付けられない・・。こどもの頃、そう思った経験はないでしょうか?「きもち」って何だろうという純粋な問いを優しいことばで綴ったのが谷川俊太郎氏の「はじめてのきもち」です。 流れるようなピアノの前奏に続いて〔A〕から合唱が入ります。ピアノの動きは減りますが合唱は休符を生かしつつ4小節のまとまりを意識して歌いましょう。それ以降は「掛け合う」部分と「3声揃う」部分に注意して他パートを聴く余裕を持ちましょう。19〜20小節目はエコーのように、かつ声色も変わるとさらに良いと思います。 〔C〕でニ長調に転調します。曲の前半は変ロ長調で、少し神秘的な雰囲気が漂うイメージ。ニ長調は明るく動的で少し前向き。そのような印象を作曲者は持っていて、詩のことばに合わせてそのように設定しました。基本和音の「色」の違いを意識していただければ幸いです。 〔C〕のヴォカリーズは表現豊かに大きな音楽を心掛けましょう。それ以降は基本的に前半の構成とほぼ同じになっていますが、ラストに向けた44小節〜では「じぶんだけのひみつのきもち」をリフレインします。ここをどのように歌い分けするか、各グループで工夫してみてください。 優しく問いかけるような、聴き手の心に染み入るような演奏を期待しています。(横山智昭)
横山智昭
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