1. 生きる理由(新川和江 詩)(5’25”) 2. 私が歌う理由(谷川俊太郎 詩)(3’50”) ---------- 「少人数でも取りくめ、なおかつ歌い継がれる様な調性のはっきりした音楽」を意図されて作曲された。新川和江の「生きる理由」と谷川俊太郎の「私が歌う理由」の2曲からなる無伴奏の作品。 発表以来、少人数のアンサンブルからコンクール曲として数多く演奏されている。 グレード:中?上級 演奏時間:約9分15秒 <まえがき> ‘いま’読みたい詩。 ‘いま’歌いたい詩。 私がテキストを用いた音楽を書こうとする時、思えばいつも根底にこのテーマが流れている気がします。新川和江『生きる理由』、谷川俊太郎『私が歌う理由』…この2つの詩を目にした時にやはりこの‘いま’の感覚と強くシンクロする部分があり、やがて音楽の律動を感じるようになりました。生きることや涙を流すことの根底にある、他者への愛。両詩に共通するテーマは、今この時代に私たち、人と人を繋いでくれるのではないかと思いを寄せながら、音を紡いだ作品です。詩に内包されたエネルギーを自分なりに感じ、それを日本語の語感とともに音楽へ生かしていくこと。今作に限らず、私がいつも主眼としていることです――。 Vocal Ensemble歌譜喜の委嘱作品として、「人数の少ない中高の合唱部でも取り組める」・「歌い継がれるような調性音楽」という委嘱コンセプトを受けて作曲。2015年春の初演以来、幸運なことに多くの合唱団・学校によって演奏が重ねられ今日に至ります。2019年夏、カワイ出版より新たな形で船出を迎えることとなりました。(三宅悠太)
三宅悠太
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