1. わたしが一番きれいだったとき (4’50”) 2. もっと強く (4’00”) 3. 倚りかからず (3’15”) 4. 六月 (3’55”) ---------- 2018年6月3日「埼玉県立松山女子高等学校音楽部 第42回定期演奏会」にて全曲初演。4曲のうち1曲目と3曲目は、東村山・東大和新婦人コーラスの委嘱による。大人の女性向きの詩をシリアスな曲調にのせるだけでなく、軽やかなメロディーにものせ、表情豊かにした作品。全4曲。 グレード:中級 演奏時間:約16分 <まえがき> 東村山・東大和新婦人コーラスからの委嘱により「わたしが一番きれいだったとき」「倚りかからず」の2曲を作曲。その後、初演指揮者である三好草平さんからのご厚意により、2018年に「もっと強く」 「六月」の2曲を書き加え、曲集としての初演が行われる運びとなりました。 茨木のり子の詩からは、平易な言葉づかいながらも社会や生活への強い思い(そしてそれは時に「怒り」にも似た形で表出されます)がにじみ出ています。戦争のさなかに過ぎていった青春を思うとき、彼女が詩人でなければならなかった理由もそこにあったのではないでしょうか。そのような言葉たちと対峙するにはいくぶん時間を要し、それは自分の音楽に対する姿勢を問われるような時間でもありました。このテキストで、女声合唱であるからこそ実現することができた、音楽と言葉の結びつきをぜひ味わっていただければ幸いです。 曲集の初演にあたって多大なるお力添えをいただいた三好草平さん、全曲初演を引き受けてくださった松山女子高等学校音楽部の皆さんと顧問の吉田みどり先生に改めて深く感謝いたします。ありがとうございました。(田中達也)
田中達也
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