1. できたら (4’00"") 2. 泣声 (4’40"") 3. 若さゆえ (4’50”) ---------- 「泣声」「若さゆえ」の2曲は国立音楽大学の委嘱で2012年に発表、「できたら」は奈良県高等学校選抜合唱団の委嘱で2013年に発表された。それぞれ別の機会で作曲された作品だが、比較的若者に向けた詩人の思いを強い意志を持った「メッセージ」として聴き手に伝える音楽作りに共通点があり、今回まとめられた。全3曲。 グレード:中級 演奏時間:約13分30秒 <まえがき> 指揮者の藤井宏樹先生が2011 年当時ご指導されていた国立音楽大学音楽教育学科の合唱の授業のなかで、新作合唱曲への取り組みを通して学生を成長させようとする試みが行われました。「泣声」と「若さゆえ」の2 曲はこの試みのために作曲され、学生の指揮・ピアノによって初演されたものです。合唱曲への取り組みの過程には当然のことながら詩の内容に対する考察も含まれますから、教育を学ぶ学生たちに触れて欲しい詩を選びました。 「できたら」は、上西一郎先生がご指導されている奈良県高等学校選抜女声合唱団の委嘱により作曲、2013 年に初演された曲です。独立した1 曲として初演されましたが、ゆくゆくは「泣声」「若さゆえ」と並べてワンステージ分のボリュームを持たせることができるようにという意図を含みつつ、詩を選びました。3 つの詩はいずれも谷川俊太郎氏の詩集『詩の本』(集英社)に収録されているものです。
このたび上西先生がご縁を繋いでくださり、2018 年12 月に奈良女子大学音楽部が全曲通しての初めての演奏機会を設けてくださいました。これを機に曲集のタイトルを『三つのメッセージ』とし、出版の運びとなった次第です。初演から全曲初演に至るまでお世話になった皆さまに心から感謝申し上げます。(信長貴富)
信長貴富
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