おぼろ月夜 (高野辰之 詩/岡野貞一 曲) 茶摘み (文部省唱歌) 夏は来ぬ(佐佐木信綱 詩/小山作之助 曲) ゆりかごのうた (北原白秋 詩/草川 信 曲) われは海の子 (文部省唱歌) うみ (林 柳波 詩/井上武士 曲) わらべうた祭り 1. かごめかごめ(権藤はなよ 詩/わらべうた) 2. げんこつやまのたぬきさん(わらべうた) 3. ずいずいずっころばし(わらべうた) 4. あんたがたどこさ(わらべうた) 赤とんぼ (三木露風 詩/山田耕筰 曲) たき火 (巽 聖歌 詩/渡辺 茂 曲) お正月 (東 くめ 詩/滝 廉太郎 曲) さくらさくら (日本古謡) 夕焼け小焼け (中村雨紅 詩/草川 信 曲) ---------- 日本の唱歌や名歌を四季の順にメドレー形式で並べ、音楽で四季の旅を描き出した作品。「わらべうた祭り」ではコードリベットで4つのわらべうたが同時に歌われるなど、全体としてバラエティに飛んだ構成となっている。全曲を演奏するだけでなく、個々の曲を取り出したり、短いメドレーとして歌うこともでき、演奏会のプログラムから、合唱祭やアンコールまで幅広く歌うことができる。 <まえがき> 古くから歌い継がれる季節にまつわる日本の名曲を春夏秋冬の順に並べ、音楽での四季の旅を描きました。この類の曲は既に様々な作曲家によって名編曲が数多く残されています。その中で、果たして自分に何が出来るのか。作曲家にとっての挑戦でもあります。『新鮮で美しく、楽しく』をモットーに、名曲達に新たな息吹をもたらすことを目指しました。 これらの名旋律は、我々がどんな心情の時でも、そっと寄り添ってくれます。曲の持つ奥深さ、あたたかさは、年を重ねる度に身に染みて感じるようになるものでしょう。もしかしたら、児童の皆さんがこれらの曲の本当の素晴らしさに気付くのは何年も後かもしれません。私も、ようやくそれに気付き始めたのですから! この『四季の旅』の経験が児童のみなさんの記憶に少しでも焼きつき、大人になった時、どこかで心の拠り所としてくれていたら、これ以上の喜びはありません。また、今日聴いて下さる皆様に、純真無垢な歌声で聞く名歌が深く心に刻まれることを祈って。 (初演時プログラムより) 初演は委嘱を頂いた渋谷区少年少女合唱団による同(女)声合唱でしたが、この混声版は東京藝術大学在学又は同窓生により結成された「杜の音シンガーズ」の委嘱により生まれました。彼らとの活動は音楽TV番組収録が主でしたが、この曲と共に幾度か公演をし各地を回りました。気心知れた仲間との舞台に非常に楽しい思い出が蘇ります。そして彼らの圧倒的な表現力、技術力、声量を思い出すと今でも胸が高鳴ります。 同声合唱とはまた違う風景を描いて頂けたらと思います。(山中惇史)
山中惇史:編曲
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