1. いつだったか (3’00”) 2. 秋のあじさい (1’40”) 3. よろこびが集ったよりも(2’50”) 4. いちじくの木の下 (2’20”) 5. 今日もひとつ (3’10”) ---------- 2018年12月に伊豆新世紀合唱団で全曲初演された組曲。 2007年に女声合唱版として出版してから、作曲者の代表作として日本各地の女声合唱団で歌われてきた本作の混声合唱版が満を持して登場。終曲の表題曲は「ウエディングセレクション」に収録されていた。 混声版では重厚な響きを求めるのではなく、爽やかで心地より混声の音が選ばれている。 グレード:中級 演奏時間:約13分 <まえがき> 1992年1月に独唱版『二番目に言いたいこと』全7曲が初演されてから14年の歳月を経て、ようやく女声合唱組曲『今日もひとつ』全5曲が組み上がったのが2006年のことでした。大切な富弘さんのことばを、ひとつひとつ納得できる形を模索しながら、自分でも呆れるほどの気の長さでした。そして、それからさらに12年の歳月を経て、ここに『今日もひとつ』混声版全5曲をお届けできますことを、心から嬉しく思っております。 終曲「今日もひとつ」1曲のみは、女声版より早い1998年に、私の出身団体である西宮少年合唱団OB会混声合唱団コール・セラフィムのために作らせて頂いており、『ウェディングセレクション混声版』(カワイ出版)にもすでに収録して頂いておりましたが、全5曲の組曲全体を混声版にするにあたり、背中を押して下さったのは、カワイ出版で長年私を担当して下さっている早川由章さんでした。このタイミングでの「混声版!」と素直に思えたのは、歌曲版の初演から実に28年(ほぼ29年!)の間に、作品と共に自分も成長させて頂いていたということかも知れません。 歌曲版、女声版、混声版を含む、すべての私の「富弘作品」は、これまでさまざまな場面で、歌って下さる方、聴いて下さる方に寄り添わせて頂いて参りました。自然災害など大勢の方と悲しみ苦しみを共有する時にも、個人の人生の様々な場面に寄り添いたい時にも、富弘さんのことばはいつも、ずっとそばにいて下さいました。 星野富弘さんの詩について、これまで様々な媒体で書いてきたこと・・・ことばの清新さ、歌う人聞く人のさまざまな想いを受け止める包容力、厳しさ、あたたかさ、優しさ・・・それらすべてが、混声の豊かな響きで生かされるならば、こんな素敵なことはありません。(なかにしあかね)
なかにしあかね
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