1. 初夏 (3’50”) 2. さふらん (2’50”) 3. 私のいのちは (2’40”) 4. 雨の言葉 (5’30”) 5. 雲の唄 Air populaire (3’30”) ---------- 浦和女声合唱団創立40周年を記念して委嘱された作品。 立原の設計した「ヒアシンスハウス」が浦和にあることから、立原の詩をテキストとして使用した。 1ー4曲目まではノスタルジックな内容の作品で、ピアノパートにはロマン派や印象派などのクラシカルな要素が取り入れらている。終曲は未来に続く希望に満ちた音楽に仕上げている。 グレード:中級 演奏時間:約18分20秒 <まえがき> この組曲は、浦和女声合唱団の創立40周年記念演奏会のために作曲いたしました。詩は、合唱団と縁の深い立原道造でというリクエストがありました。 立原道造というと自然を歌った作品が多い印象ですが、今回の組曲では家や街の風景など身近な景色を扱っている詩を用いています。その中には、珍しく「母」という言葉が使われている詩もあります。夏の空をふと眺めた時、夕焼けの商店街を歩いた時、雨の音を聞きながら眠りにつく時、ふと過去の記憶や思い出が蘇ってくる経験はだれしもあるのではないではないでしょうか。 「初夏」の張りつめた空気と母に対する思慕の念、古語や言葉の面白いリズムをスウィング風に歌う「さふらん」、唯一ア・カペラで組曲の題名「花咲くままに 思ひ出よ」が登場する「私のいのちは」、ピアノで繊細な雨の表情を描いた「雨の言葉」。そして、優しく夢見るような「雲の唄」の5曲で構成しました。(山下祐加)
山下祐加
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