ビョルン・モッテン・クリストフェシェン(1976-):戦火の船乗りレクイエム
※2024年6月20日-22日 キルデン舞台芸術センター(クリスチャンサン、ノルウェー) ---------- 第二次世界大戦が始まり、1940年4月9日、ノルウェーはドイツ軍の電撃的侵攻を受け、占領下に入った。6月9日、国王ホーコン七世とオラヴ皇太子は政府閣僚とともにトロムソからイギリスの巡洋艦に乗艦して亡命した。国王はイギリスに臨時政府を樹立。祖国の対独抵抗運動との北海をはさむ連携が始まる。そして、1945年6月7日、国王が帰国するまで、ノルウェーの商船が同盟国の護送船と輸送船としての役割を担い、多くの船員が命を落とす……。《Krigsseilerrekviem(戦火の船乗りレクイエム)》は、港湾都市ベルゲンやオスロのビグドイに記念碑のある彼らを追悼する作品です。ノルウェー商船員の日記や手記、ノルウェー詩人の詩、ラテン語のレクイエム典礼文のテクストが、独唱と合唱によって歌われます。作曲者のビョルン・モッテン・クリストフェシェンは、ノルウェーのポストモダンの作曲家のひとりです。ヨハン・スヴェンセンをテーマとする論文で博士号を取得。オスロ大学音楽学部の上級講師として作曲、編曲、和声法、管弦楽法、対位法を教えています。オスロ大学で開催された「オスロ生命科学会 2022」で演奏された壮大なオラトリオ《時間の経過(The Lapse of Time)》は、CD(Simax PSC 1392)に作られ、2022年の「スペルマン賞」(ノルウェー・グラミー賞)にノミネートされました。ノルウェー海軍音楽隊(SFMK)(ノルウェー軍西部音楽隊)はノルウェー軍に所属する「プロフェッショナル」バンドです。メロディラインとハーモニーの美しさと音楽の力強さに定評があり、本拠を置くベルゲン市の音楽生活に深く根ざした活動を行っています。『武装した男』(LWC 1223)に次ぐ LAWO Classics のアルバムです。ノルウェー国立音楽大学と王立デンマーク・オペラ・アカデミーで学んだメゾ・ソプラノのアストリ・ノールスタとバリトンのマグヌス・インゲムン・シェルスタ、ロンドンの王立音楽アカデミーを卒業したテノールのトルビョルン・グルブランソイ、スタヴァンゲルのローガラン音楽院出身のバスのマグネ・フレンメルリードと、ノルウェー国立オペラにソリストとして所属あるいは出演してきた歌手がソリスト。指揮者のビャッテ・エンゲセットは、シベリウス・アカデミーでヨルマ・パヌラに学び、ディプロマを取得しました。ノルウェーとイギリスをはじめとする各地のオーケストラとバンドを指揮して、コンサートと40を超える数のCD録音を行なってきました。《戦火の船乗りレクイエム》は、ノルウェー海軍音楽隊の200周年を記念する作品として2020年に委嘱され、COVID-19 のパンデミックのため初演が遅れたため、2022年5月31日にオスロ・コンサートホールで演奏されました。
アストリ・ノールスタ(メゾ・ソプラノ)、トルビョルン・グルブランソイ(テノール)、マグヌス・インゲムン・シェルスタ(バリトン)、マグネ・フレンメルリード(バス)、ノルウェー国立オペラ合唱団、ノルウェー海軍音楽隊、ビャッテ・エンゲセット(指揮)/Royal Norwegian Navy Band, The Norwegian National Opera Chorus, Bjarte Engeset
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