[CD1] 応唱『神よ、わたしを救いに来てください』(原曲: 歌劇『オルフェオ』 SV.318〜トッカータ/『マドリガーレ集 第8巻』第1曲 SV.146) 詩篇『主は言われた』 SV.264 モテット『わたしは野の花』 SV.301 詩篇『讃えよ、主に従う者たちよ』第1番 SV.270 モテット『立ち尽くす乙女マリア』(原曲: 『マドリガーレ集 第5巻』第3曲 SV.96) 詩篇『わたしは嬉しかったのです』第1番 SV.198 モテット『サルヴェ・レジーナ』第2番 SV.284 詩篇『主が、家を建ててくださらないとしたら』第2番 SV.201
[CD2] モテット『聖母の嘆き』 SV.288 詩篇『讃えよ、エルサレムを』 SV.203 讃歌『めでたし、海の星』(グレゴリオ聖歌による即興演奏) マニフィカト 第1番 SV.281
※録音:2024年4月26-30日/ヴェルサイユ宮殿王室礼拝堂/ステレオ(デジタル) ---------- 【作曲者晩年の曲集から浮かび上がる、劇的かつ繊細な「もう一つの晩課」!】イタリア・ルネサンスの音楽語法を知り尽くした上で、17世紀の新しい声楽書法を極めバロック初期の発展を促した巨匠モンテヴェルディ。カトリック礼拝でも特に音楽が多用された晩課の祈祷文を用い、新旧の技法を網羅的に駆使してまとめた『聖母マリアの夕べの祈り(晩課)』(1610)は彼の代表作の一つと目され名盤も少なくありませんが、本盤はそれとは異なる作品集。モンテヴェルディが晩年にまとめた充実曲集『宗教的・倫理的な森』と歿後出版された曲集から、当時の音楽礼拝の慣習に従って聖母マリアに捧げる晩課向けの曲を抽出、マドリガーレからの転用編曲やバロック流儀の即興を交え、完全に新しい晩課曲集を構成しています。ALPHAでレーベル創設初期から多くの名盤を制作してきたヴァンサン・デュメストル率いるル・ポエム・アルモニークは、17世紀フランス音楽と共にイタリア初期バロックを何より得意とする団体。ここでも作曲家晩期に辿り着いた境地を示す名品の数々を隅々まで精緻な解釈のもと、はっとするほど美しく説得力に富んだ表現で形にしてゆきます。活躍目覚ましい6人の独唱者とSATB各6名の合唱に対し、器楽勢はヴァイオリンと木管コルネット各2にサクバット(トロンボーン)3、通奏低音には弓奏弦3、撥弦3、木管1にポジティフオルガンという編成。詩句が明瞭に聴こえる美声とセンスよい古楽器演奏とが織りなす、新たな発見に満ちた究極のモンテヴェルディ世界をどうぞ。
ペリーヌ・ドヴィレル(ソプラノ)、エヴァ・ザイシク(メゾ・ソプラノ)、パコ・ガルシア、シリル・オヴィティ(テノール)、ロマン・ボクレール、ヴィクトル・シャポヴァロフ(バリトン)、ル・ポエム・アルモニーク(声楽&古楽器アンサンブル/コンサートマスター: ルイーズ・エアトン)、ヴァンサン・デュメストル(指揮)
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