サミュエル・バーバー (1910-1981) 1-3. Reincarnations (生まれ変わり) Op.16 (1939-40) Mary Hynes (メアリー・ハインズ) Anthony O'Daly (アントニー・オデイリー) The Coolin' (愛しいひと)
ジェフ・ビール (1963-) 4-8. The Salvage Men (救助人)(2014) A Very Long Moment (ある種の長い瞬間) Spiderweb (クモの巣) Virga (尾流雲)* Age (年を取ると) Salvage (救助)
ダニエル・ネルソン (1965-) 9. The New Colossus (新しい巨像)(2023)
エリック・ウィテカー (1970-) 10. A Boy and a Girl (少年と少女)(2002) 11-13. Three Songs of Faith (3つの信念の歌)(1999) i will wade out (わたしは、かきわけ行く) hope, faith, life, love (希望、信念、生、愛) i thank You God for most this amazing day (わたしは汝神に感謝する、この驚くべき日の礼に)**
※録音:(2)2021年4月16-18日、(1)(3)-(5)2023 年10月21&22日/(ナッカ、スウェーデン)/制作・録音エンジニア・編集:(2)マッティアス・スピツバルト、(1)(3)-(5)トーレ・ブリンクマン [57:45] ---------- SACDハイブリッド盤。エーリク・エリクソン室内合唱団は、1945年、27歳だったエーリク・エリクソンによって創設され、スウェーデンと世界の音楽シーンで活動してきました。2012年にスウェーデンのフレードリク・マルムベリが首席指揮者に選ばれ、エリクソンの後任として、各国の客演指揮者とともに合唱団を指揮しています。新しいアルバムでは、アメリカあるいはアメリカ生まれの作曲家の現代に作られた、近づきやすいスタイルのアカペラ作品によるプログラムを歌っています。サミュエル・バーバーは、「わたしのめざすのは、できるだけ多くの人にわかってもらえる、いい音楽を書くこと」と言い、《弦楽のためのアダージョ》《ヴァイオリン協奏曲》《ノックスヴィル:1915 年の夏》といったポスト=ロマンティシズムの管弦楽作品を多く作りました。《Reincarnations(生まれ変わり)》は、アントワン・オ・ラフテリ(1779-1835)のゲール語の詩をジェームズ・スティーヴンズ(1880-1950)が現代英語に訳したテクストによる「トリプティク」です。「男心をときめかせる詩」〈メアリー・ハインズ〉、不当に断罪された英雄の死を悼む〈アントニー・オデイリー〉、首のうしろで髪が小さくカールしている〈愛しいひと〉。バーバーの親しまれている合唱作品のひとつです。ジェフ・ビールは、ハリウッドでもっとも多くのフィルムスコアを手がけている作曲家のひとり。BIS Records のフォン・バール氏も気に入りの『ハウス・オブ・カード』(KKC-4144/5 / BIS SA-2299)の音楽で国際的に知られるようになりました。《The Salvage Men(救助人)》は、彼が個人的に経験した痛みを背景に書かれた作品です。オスカー・ワイルド(1854-1900)と「エミリ・ディキンソンやマリアン・ムーアのように、癖のある独自のやりかたで論理と言葉を楽しんでいる」といわれるケイ・ライアン(1945-)。「変質と、痛みに対するわたしたちの答えというテーマを考える、まったく新しい、今の時代の見方」とジェフ・ビールが考えた詩がテクストに使われています。ダニエル・ネルソンは、メリーランド州ベセズダで生まれ、6歳の時にスウェーデンに家族と移住。スウェーデン作曲家協会に属し活動しています。《The New Colossus(新しい巨像)》は、エマ・ラザラス(1849-1887)が自由の女神像からインスピレーションを得て書いた同名のソネットに作曲されました。「Not like the brazen giant of Greek fame…(ギリシャの有名な堂々たる巨像とは違い…)」。女神像、台座内部の博物館にプロンズ銘板として設置されているラザラスのソネット、そして、社会的な包括性という考え方の「尊厳と美」を伝えることが意図された作品です。エーリク・エリクソン室内合唱団の委嘱作。世界初録音です。各国の合唱団に親しまれている作曲家のひとり、エリック・ウィテカーは、2つの作品が歌われます。メキシコの詩人、オクタビオ・パス(1914-1998)の詩をミュリエル・ルークアイザー(1913-1980)が英訳した《A Boy and a Girl(少年と少女)》。《Three Songs of Faith(3つの信念の歌)》は、ノーザン・アリゾナ大学の音楽学校の100 周年記念に委嘱された作品です。ネオ=ロマンティックなハーモニーの歌、作曲者を眠れなくしたという詩に書いた歌、神に感謝する美しく陽気な歌。ウィテカーの個人的な信念と、霊的、不可知のものについての思いを共有するE・E・カミングズ(1894-1962)の詩がテクストに選ばれています。
エーリク・エリクソン室内合唱団、フレードリク・マルムベリ(指揮)、ソフィア・ニクラソン(ソプラノ)*、ロヴィーサ・シュデーン(ソプラノ)**/Eric Ericson Chamber Choir, Fredrik Malmberg(conductor)
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