マルク=アントワーヌ・シャルパンティエ - Marc-Antoine Charpentier (1643-1704) : 1-9. テ・デウム H. 146 Prelude Te Deum laudamus Te aeternum Patrem Te per orbem terrarum Tu, devicto mortis aculeo Tu ergo quaesumus Aeterna fac cum sanctis Dignare Domine - Fiat misericordia In te Domine speravi
アンリ・デマレ - Henry Desmarets (1661-1741) : 10-28. テ・デウム「リオン」 Prelude Te Deum laudamus Te gloriosus apostolorum chorus Te martyrum candidatus laudat exercitus Te per orbem terrarum Patrem immensa majestatis Tu rex gloria, Christe Tu ad liberandum suscepturus hominem Tu de victo mortis aculeo Tu ad dexteram Dei sedes Te ergo quasumus famulis tuis subveni Aterna fac cum sanctis tuis Salvum fac populum tuum Domine Et rege eos Per singulos dies benedicimus te Dignare Domine die isto Miserere nostri Domine Fiat misericordia tua In te Domine speravi
※録音: December 2022, Arsenal Cite musicale-Metz, Metz, France [51:17] ---------- [華やぎに満ちたルイ14世時代の祝典音楽を、フランス古楽シーン最前線の精妙な解釈で!]毎年正月、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のニューイヤー・コンサート世界放送時に番組テーマ曲として流れる「トランペットの前奏」が有名な、17世紀フランスの大家シャルパンティエの「テ・デウム」。かの作曲家が生きたルイ14世時代のフランスでは、晴れがましい祝典を彩る華麗な讃美の詩篇曲として「テ・デウム」が数多く書かれました。その活況は、ルイ14世の療養からの快癒を祝う場が王国中に設けられた1687年初頭、最初の絶頂を迎えています(王室音楽総監督リュリは、この機会に自作の「テ・デウム」を指揮していた時の事故がもとで亡くなっています)。その当時も演奏されたと考えられているシャルパンティエの傑作に加え、ここでは老王の後を継いだルイ15世が1725年にマリー・レグザンスカ妃を迎えたさい演奏された「リヨンのテ・デウム」も収録。作曲者デマレはフランス王室音楽の立役者リュリ亡き後、その至芸を受け継ぐ世代として若い頃から注目されながら、人間関係の問題で長く亡命を余儀なくされており、当の作品も王宮から遠く離れたロレーヌの宮廷で作曲されました。バロック時代の管楽器ならではのアクセント豊かな響きを十全に活かし、緩急豊かな音作りでフランス音楽の玄妙と華やぎを伝える指揮者ベスティオン・ド・カンブラは、近年の古楽シーンで大きな躍進をみせALPHAにも録音の多い俊才。フランス語圏のメンバーにボスニアのブラニスラフ・ラキチや日本の出口実祈など次世代の注目奏者も混じる古楽器楽団の濃やかな表現が、熱気と一体感に満ちた声楽勢の活躍と美しいハーモニーを見せ、作品の魅力を十全に伝えてやみません。
アンサンブル・レ・シュルプリーズ、ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラ (指揮)/Ensemble Les Surprises, Camboulas(con)
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