ジョスカン・デ・プレ - Josquin des Prez, (1455-1521) : 1. 神をは育む汚れなき処女 ジャック・アルカデルト - Jacques Arcadelt (1507-1568) : 2-3. ミサ・ノエ・ノエ(抜粋) ジャン・ムートン - Jean Mouton (1459-1522) : 4. ノエ、ノエ、奏でよう(室内アンサンブル編) ジャック・アルカデルト - Jacques Arcadelt (1507-1568) : 5. ミサ・ノエ・ノエ - クレド 6. この日、祝福されし乙女マリアは 7-8. ミサ・ノエ・ノエ(抜粋) 9. 天の元后、喜びたまえ(レジーナ・チェリ) 10. 第1旋法によるマニフィカト 11. その時、嬉しいことには ジャン・ギヨ - Jean Guyot (1512-1588) : 12. 祝福あれ、天の母后よ ---------- [管楽合奏も導入、16世紀の実像に迫ったフランドル楽派の秘曲]地中海周辺諸国のバロック作品を、比類ないパッションと精緻な解釈を兼ね備えた名演で聴かせ話題を呼んできた、アルゼンチン出身の指揮者レオナルド・ガルシア・アラルコン。近年は古典派以降の管弦楽作品の解釈でも注目すべき実績をあげていますが、今回の演目は意外にもルネサンス。フランス語圏ベルギーの主要都市の一つナミュールに拠点を置く実力派集団ナミュール室内合唱団と共に、同市が出身地と言われる名匠アルカデルトのミサ曲を中心とした選曲をお届けします。英国のタリスやスペインのカベソン、オルティスなどと同世代のアルカデルトは、若くしてローマ教皇庁のシスティナ礼拝堂ジュリア聖歌隊に加わり、そこで長く活躍した後にフランス王アンリ2世やシャルル9世に仕えた大家。『最後の審判』の芸術家ミケランジェロとも親交があったと言われています。今回の演目は聖母マリアにまつわる作品が集められており、中心を占めるのは同じく教皇庁で活躍したフランス語圏出身の作曲家ジャン・ムートンによるクリスマス音楽の旋律を軸に作曲された「ミサ・ノエ・ノエ」。アラルコンは4声の端正な多声展開に複数の木管コルネットとトロンボーンからなる合奏、さらにリコーダー、ドゥルツィアン(ファゴットの前身)、オルガンといった楽器を添え、教皇庁やフランス王室など強力な為政者のもとで活躍したアルカデルトの在りし日を彷彿させる壮麗な響きを再現。古楽器ならではの純正な和声の美しさ、決して迫力に頼らないしなやかな音作りで、多声音楽ならではの魅力を存分に味わわせてくれます。バッハ解釈にも定評があるアラルコンならではの精緻な解釈に惹きつけられる名演です。
ナミュール室内合唱団、カペラ・メディテラネア、レオナルド・ガルシア・アラルコン (指揮)/Namur Chamber Choir, Cappella Mediterranea, Garcia Alarcon
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