1. Allegro ma non troppo, un poco maestoso 2. Molto vivace 3. Adagio molto e cantabile 4. Finale. Presto. Allegro assai
※録音:1958年/サル・ワグラム、音源:TRX6146-7 ---------- 仏盤復刻で甦る シューリヒトの「第九」 それにしてもこの仏パテ・マルコニーのトリアノン盤、フランス趣味溢れる音造りで、華の管楽器群は勿論のこと、声楽部に至るまでそれが徹底されていると言えます。色付けという言葉は、デジタルCD時代の今日、悪い意味でしか使われませんが、アナログLP時代には、いかに趣味良く色付け出来るかがレコードの出来、不出来を左右していたと言えましょう。シューリヒトのこの「第九」のレコードは、それが最も成功したものの一つであることは間違いありません。ここでは、色付けが、シューリヒトの芸の妨げにならないどころか、先程述べました管楽器群や声楽部においては、それをより鮮明にしております。ご存じのようにシューリヒトの「第九」は後にステレオ盤も出ましたが、この仏盤の魅力は、それへのこだわりを無くさせるのに充分です。(オタケンレコード 太田憲志)
シューリヒト(指揮)パリ音楽院管、リップ(S)、ヘフゲン(A)、ディッキー(T)、フリック(B)、エリザベート・ブラッスール合唱団
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