1. ロワゼ・コンペール(c.1445-1518):モテット《勝利した十字架(Crux triumphans)》 2. ジョスカン・デ・プレ(c.1450/1455-1521):モテット《御身は貧しき者の隠れ家(Tu pauperum refugium)》 3. アンドルー・スミス(1970-):詩編55番(Salme 55) 4-5. アドリアン・ヴィラールト(c.1490-1562):天にましますわれらの父よ(Pater noster)- アヴェ・マリア(Ave Maria) 6. キリルス・クレーク(1889-1962):詩編22番(Taaveti laul 22/Psalm 22) 7-15. ロワゼ・コンペール(c.1445-1518):モテット集《十字架の聖務日課(Officium de Cruce)》 16. ピエール・ド・ラ・リュー(c.1452-1518):おお、救いのいけにえよ(O salutaris hostia)
※セッション録音:2018年6月 / プリンストン・アビー(プリンストン、ニュージャージー州)/制作・録音:イェンス・ブラウン(Take5 Music Production) [58'26] ---------- SACD ハイブリッド盤。「ニューヨーク・ポリフォニー」は、ジェフリー・ウィリアムズ、スティーヴン・カルディコット・ウィルソン、クリストファー・ダイラン・ハーバート、クレイグ・フィリップスの4人が2006年に結成。顧みられることの少ないルネサンスと中世の作品をレパートリーに活動をつづけ、室内ヴォーカルアンサンブルとして真っ先に挙げられるグループのひとつとしての地位を確立してきました。CD録音も継続的に行い、2012年の『endBeginning - フランドル楽派のポリフォニー音楽』(BIS SA-1949)をはじめとする5 枚のアルバムを BIS レーベルからリリース。ルネサンス期スペインの作品を歌った『哀歌(Lamentationes)』(BIS SA-2407)は、イギリスの音楽誌が主宰する「グラモフォン賞」の「アーリーミュージック部門」の「2020 年最優秀アルバム」に選ばれ、アメリカの「Fanfare」からは「内面の光に照らされたかのような輝かしい演奏。このうえ何が望めるのか、わからない…」と評されました。『And the sun darkened(そして太陽は光を失った) 』は、ニューヨーク・ポリフォニーの6作目のアルバムです。「受難節」をテーマに「古い音楽と新しい音楽の交差するところを探る」という彼らの活動に沿った新旧7つの作品を取り上げています。フランス北部、アルトワのロワゼ・コンペール(c.1445-1518)の作品が2曲。中世後期の宗教詩に作曲したモテット《勝利した十字架》と、彼がミラノ公ガレアッツォ・マリア・スフォルツァの宮廷に滞在した1470年代に書いたとされる、『フィリピの信徒への手紙』(2節)『聖金曜日のアンティフォン』、14世紀の賛美歌『Pater sapientia(父の英知)』がテクストの《十字架の聖務日課》。ジョスカン・デ・プレ(c.1450/1455-1521)の祈りのモテット《御身は貧しき者の隠れ家(汝、貧しき者の憩いよ)》。アンドルー・スミス(1970-)は、イギリスに生まれ、ノルウェーを本拠に作曲家、歌手、著作家として活動しています。《詩編55番》(「神よ、わたしの祈りに耳を向けてください。嘆き求めるわたしから隠れないでください」)(新共同訳)は、ヴェストフォル音楽祭で上演される劇『Notes for a Requiem(レクイエムのための記録)』のために委嘱を受けて作曲した音楽を改作した「アカペラ男声四重唱曲」です。フランドルのアドリアン・ヴィラールト(c.1490-1562)がグレゴリオ聖歌の旋律も引用して書いた《天にましますわれらの父よ ? アヴェ・マリア》。エストニアの作曲家、合唱指揮者のキリルス・クレーク(1889-1962)の《詩編22番》(「わたしの神よ、わたしの神よ なぜわたしをお見捨てになるのか」)は、彼が『詩編』をテクストに作曲した、国際的に知られる作品のひとつ。フランドル楽派のピエール・ド・ラ・リュー(c.1452-1518)の《おお、救いのいけにえよ》は、聖トマス・アクィナスの賛美歌『Verbum supernum pro-diens(天上の御言葉)』に作曲された輝かしい作品です。
ニューヨーク・ポリフォニー [ジェフリー・ウィリアムズ(カウンタテナー)、スティーヴン・カルディコット・ウィルソン(テノール)、クリストファー・ダイラン・ハーバート(バリトン)、クレイグ・フィリップス(バス)]/New York Polyphony
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