コンスタンティノープルのための哀歌《 すべての希望の泉, 憐れみ深い父よ/その朋はこれに背き》 とても優しい恋人よ お願いですから 心蕩かすその姿 哀れにもわが身をかこつ 親しい友よ 恵まれぬ心よ 私の美しい人よ お願いです 果たして あなたのお恵みが得られましょうか ああいつの日に あなたに会えるだろうか 私はもう かつての私ではない 私は満ちた心で歌いたい 月は五月 美しい人よ どんな過ちを犯したのか この私が 酷い痛手でもって 勝ち誇りながら あなたの美しい眼差ゆえに あなたの評判 そしてあなたの高い名声は 好遇を享けるしもべとして あなたは 戦士なのだから
※録音:2017年10月3日-5日、セント・ジョン・ザ・バプティスト教会(ラフトン、エセックス) ---------- 1988年にイギリス国立古楽センターで結成された男声ヴォーカル・クヮルテット、オルランド・コンソート。かつてアンドルー・カーウッドが在籍し、現在はタリス・スコラーズのメンバーでもあるドナルド・グレイグが低声部を支える精緻な歌声で、中世ポリフォニー音楽の最高峰として活動しています。とりわけ、6巻にわたるギョーム・ド・マショーの作品集で国際的な評価を高めたオルランド・コンソートの新録音は、中世からルネサンス音楽への転換期を生き、ルネサンスの開拓・転換を果たしたブルゴーニュ楽派の巨匠ギヨーム・デュファイ(c.1397-1474)の音楽。1453年のオスマン帝国によるコンスタンティノープル陥落事件に寄せてデュファイが作曲したとされる4つの哀歌のうち、現存する唯一の作品「コンスタンティノープルのための哀歌(コンスタンティノープル聖母マリア教会の嘆き)」から始まる、モテット、シャンソン、バラード(バッラータ)、ロンドーなどフランス語とイタリア語の世俗作品集です。
オルランド・コンソート (男声ヴォーカル・アンサンブル)〔マシュー・ヴェンナー(カウンターテナー)、マーク・ドーベル(テノール)、アンガス・スミス(テノール)、ドナルド・グレイグ(バリトン)〕/The Orlando Consort
|