1. Kullervo Clusters - 混声合唱のための(2010/16) 2. Strophes - 混声室内合唱のための(2006 rev.2010) 3. Readymade Alice - 混声合唱のための(2011) 4. Report - 室内合唱、打楽器とギターのための(2012 rev.2016) 5. Taxidermic Peter〜室内合唱と「オブジェ」のための(2014 rev.2016) 6. Strophes II - 混声合唱のための(2007 rev.2009) 7. …sino phonia, paranonomasia. 〜16声のための(2005 rev.2006/16)
※録音:2016年2月、4月 / セッロホール(エスポー)、2016年11月 / オラリ教会(エスポー、フィンランド)/※制作:マルック・ヴェイヨンスオ、セッポ・シーララ/※録音:マルック・ヴェイヨンスオ、アヌ・カハコネン [65’06] ---------- ペルットゥ・ハーパネンは、遊び心と人間の声のあらゆる可能性に対する鋭い耳を持ち、北欧諸国で活躍する、もっとも探索的、知的興味をそそるヴォーカルミュージックの作曲家として存在感を確立した音楽家です。1972年、フィンランド生まれ。シベリウス・アカデミーとパリのIRCAM で学び、「合唱」がどう響き、どう聞こえるかについのて深い知識と理解をモダニズムの多種の技法と厳格な構造とポストモダン的なテクストの「脱構築」と結びつけ、洗練された、個性的な表現の作品を発表してきました。「私にとって作曲することは、既存の解答を組み立てて作品に作り上げるだけでなく、ファウスト的情熱で探求し世界観を広げることでもある」(ハーパネン)。 大公国時代のフィンランド合唱曲集『春がやってくる』(BIS 2442)をはじめ、ユニークなコンセプトのアルバムを制作してきたヘルシンキ室内合唱団と芸術監督のシュヴェケンディークの新しいアルバムでは、ハーパネンが21 世紀になって作曲した作品を7 曲演奏しています。『カレヴァラ』と「古代エジプト、現代の中東、西洋の映画優位文化のニュースフラッシュ(など)」をハーパネンが自由に編集したテクストによる《Kullervo Clusters(クッレルヴォ・クラスター)》。水の事故で死んだ愛娘を悼んで作曲されたヨウン・レイフスの「哀歌」《レクイエム》を「音素材」にした《Strophes(歌章)》と、その素材をさらに展開させた《Strophes II(歌章 II》は、ハーパネンのもっとも実験的な手法の作品です。ルイス・キャロルの『アリス』の「サイバースペース」でのさまざまな「定義」をテクストにした《Readymade Alice(レディメイドのアリス)》。出所不明の「医学報告(medical report)」から採った単語や短文を「エコー」の素材にした《Report(報告)》。J・M・バリーの『ピーター・パン』を「解剖」したテクストによる《Taxidermic Peter(剥製のピーター)》。フィンランドの詩人マルック・パーソネンの『Boujaafar Beach II(ボウジョワール・ビーチ Ii)』による《…sino phonia, paranonomasia.》。多才なギタリスト、『変化はやってくる』(Alba ABCD 313)『不思議な仲間がいて』(ABCD 366)などのアルバムを録音したペトリ・クメラが《Report(報告)》のギターを担当しています。
ヘルシンキ室内合唱団、ニルス・シュヴェケンディーク(指揮)、ペトリ・クメラ(ギター)、ヘイッキ・パルヴィアイネン(打楽器)/Helsinki Chamber Choir&Schweckendiek
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