(1) フォーレ:レクイエムOp.48(1893年版) (2) プーランク:カンタータ「人間の顔」 (3) ドビュッシー:シャルル・ドレルアンの3つの歌(第1, 3曲は第1稿)
※録音:2018年5月/リトル・トリベカ(ブローニュ=ビヤンクール)(2)(3)、8月/レセ修道院(1) [59:21] ---------- レ・シエクルがフォーレの名作「レクイエム」を録音しました。とは言っても指揮者はロトではなくマチュー・ロマーノ。ロトの「ダフニスとクロエ」盤で手兵の合唱団アンサンブル・エデスの合唱指揮、絶妙な効果をあげていましたが、今回はそのアンサンブル・エデスを主役にしたアルバム。伴奏の必要な「レクイエム」のみレ・シエクルが加勢するという超豪華なものとなっています。加えて注目なのが、ハルモニア・ムンディからも興味深い最新アルバムをリリースするルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラが「レクイエム」のオルガン・パートを務めていること。驚きの存在感を示しています。ドビュッシーの「シャルル・ドレルアンの3つの歌」はパリ国立図書館所蔵の第1 稿による演奏。現行版と非常に違うのに驚かされます。エリュアールの詩によるプーランクの二重合唱による「人間の顔」は、同時期のヴァイオリン・ソナタのように第2次世界大戦中の抵抗運動へのプーランクの思いがこもった作品。抑えた感情が非常な感動を生みます。ロマーノとアンサンブル・エデスはまさに合唱のレ・シエクルで、クリスタルのように透明な響きで声の素晴らしさを満喫させてくれます。フォーレの「レクイエム」はレ・シエクルがもちろん当時の楽器を用い、温かくも清冽な音世界を作りあげています。
マチュー・ロマーノ(指揮)アンサンブル・エデス、レ・シエクル(1)、ルイ=ノエル・ベスティオン・ド・カンブーラ(オルガン)(1)、ロクサーヌ・シャラール(ソプラノ)(1)、マチュー・デュブロカ(バリトン)(1)/Romano, Ensemble Aedes, Les Siecles
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