(1) Shir Shavu(r 2004) ダヴィド・ロケアの12の詩に基づくブロークン・ソング〜混声合唱とソリストのための (2) Psalm(1971) 〜16の独唱者のための (3) holle himme(l 2011/12) カート・マルティの詩に基づくモテット〜混声合唱と任意のパーカッションのための (4) Rosa Lou(i 2006/07)ベルン方言によるカート・マルティの4つの詩〜混声合唱のための (5) Utopie Chorklang(2004) 〜3群の12人からなる合唱団のための
※録音:(1)2007年7月2-5日、(2)2015年10月20-21日、(3)2015年3月20-21日・10月20-21日、(4)2010年11月17日、(5)2006年2月9日/(1,3-5)世界初録音 [75:26] ---------- 世界屈指のオーボエ奏者にして高名な作曲家でもあるホリガーのア・カペラ合唱作品集です。驚くほど緻密な書法と繊細なことばの扱いによって複雑にうねる音楽は、まるで打ち寄せる大波のよう。自由自在に声を操り、大オーケストラに劣らぬ、あるいはそれ以上の音響を造り上げています。「Shir Shavur」はヘブライ語とオランダ語が使われ、左右に分かれたパートが複雑に呼び交わし、ステレオ効果抜群。「Utopie Chorklang」は12人からなる合唱グループが3つあり、グループごとに別々のピッチが求められます。第2 グループが楽譜通り歌い、第1 グループは記譜より1/3音高く、第3グループは1/3 音低く歌うというような大変な作品。3分足らずの作品ですが非常に濃い内容で、様々な歌唱法で震えわななき、にじみ広がっていくサウンドが圧巻です。指揮のマルクス・クリードはケンブリッジのキングズ・カレッジ出身で合唱のスペシャリスト。SWRの合唱団もべらぼうに巧く、ホリガーの精緻な音楽が完璧に鳴り響いています。合唱芸術ここに極まれり、といった名演奏です。
マルクス・クリード(1-4.指揮)、ハインツ・ホリガー(5.指揮)、SWR ヴォーカルアンサンブル/Marcus Creed, Heinz Holliger, SWR Vokalensemble
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