(1) 「エコー/薔薇」(2012)〜混声合唱とペルシャの楽器を含むアンサンブルのための [34:10] (2) 「蓬(よもぎ)」(1995)〜合唱とトロンボーンのための [16:25] (3) 「病人」(1991)〜ロベルト・シューマンの主題による変奏曲とファンタジア〜無伴奏合唱のための [15:59]
※録音:(1)2012年3月、(2)1995年3月、(3)2004年3月 ---------- 前項(11606)と同様、非西欧的で神秘主義的な作風のルペルト・フーバーの合唱を中心とした作品集。《エコー/薔薇》は静寂のなか、聴こえるか聴こえないくらい小さいひそひそ話のような声で始まりやがて大きな喧騒へと発展、そして特殊打楽器のひとつ、ウォーター・フォンの不思議な響きを背景に古代の儀式を思わせる壮麗な音楽へと展開する。《蓬(よもぎ)》はマイク・スヴォボダによる力強いトロンボーンに導かれて美しい混声合唱がのびやかに歌われる佳品。《病人》はロベルト・シューマンの事実上の遺作となったピアノのための(通称)幽霊変奏曲の主題が使われ、シューマンの優美な主題が次第にフーバー流の幽玄で神秘的な世界へと変貌してゆく。
ルペルト・フーバー(指揮)、バイエルン放送合唱団、(1)ダスタン・アンサンブル、(2)マイク・スヴォボダ(Trb)
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