1-4. 怒り狂う海の中で RV 627 5. イスラエルの民エジプトをいで RV 604 6-10. あなた方の聖なる君主のために RV 633 11. 主をほめ讃えよ RV 606 12-15. 不屈の者たちよ、戦え RV 628 16. われ喜びに満てり RV 607 17-20. おお、天にても地にても清きもの RV 631
※録音 2014年4月28-30日 カナダ トロント,聖アン・アングリカン教会 ---------- ヴェネツィアで生まれ、ウィーンで没したバロック時代の大作曲家ヴィヴァルディ(1678-1741)。多くの人はヴァイオリン協奏曲「四季」を書いた人として認識しているでしょうが、実は膨大な数の作品を残しているのです。それは500を越える協奏曲、歌劇は52作を以上、他にもたくさんの室内楽曲やソナタがあり、そしてとりわけ重要なのがオラトリオや40曲ほどのカンタータなどの宗教作品です。これらの宗教曲のほとんどは、彼が司祭を務めていたヴェネツィアのピエタ慈善院付属音楽院のために書かれたものとされていますが、高いテクニックを必要とする声楽パートは、当時の女性歌手がすばらしい技術を持っていたことの証明でもあります。宗教曲の体裁をとりながらも、実際はまるでオペラのアリアのように表現力を駆使した華麗な作品は、現在でも歌いこなすには大変なことであり、広い声域とメリスマ(歌詞の母音に多くの装飾的な音符を当てはめて歌わせる作曲技法。オペラでは「コロラトゥーラ」とも呼ばれる)を歌いこなす技術を持った歌手でないと完璧な演奏にはなりません。この鮮やかで劇的な音楽は、教会の中だけでなく広く聴かれるべきものでしょう。
セヴィーニェ/アラディア・アンサンブル/マロン
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