聖血の聖務日課
※録音:2014年5月 リングサーケル教会(ヘードマルク、ノルウェー)/制作:エウゲーン・リヴェン・ダベラルド/バランスエンジニアリング:ビアトリス・ヨハンネセン/ミクシング・マスタリング:モッテン・リンドベルグ/[DXD (24bit/352.8kHz) 録音][SACD DXD (5.0 surround 2.8224 Mbit/s/ch, 2.0 stereo 2.8224 Mbit/s/ch)/CD 2.0 stereo (16 bit/44.1 kHz)] ---------- 「われらが主イエス・キリストの御血がニーダロスに届く」。アイスランドの『王室年代記』は、1165年の項にそう記し、聖十字架、聖釘、聖槍、聖骸布、聖杯とならぶキリストの聖遺物のひとつ「キリストの血の一滴(聖血)」が、ノルウェーのニーダロス、今日のトロンハイムに届いたことを記録に残しました。この記載を裏付けるように、トロンハイムのニーダロス大聖堂は毎年9月12日を「主の聖血の祝日」と定め、聖務日課を行っています。大聖堂では、この日、キリストの血が黄金の指輪に納められたことから、13世紀に作られた祝日表に「指の黄金のミサ」と記載されたミサが行われ、1250年から1275年の間にニーダロス大聖堂のために書かれたと推測される聖歌が歌われます。「第一の晩課」「朝課」「第一の夕べの祈り」「第二の夕べの祈り」「第三の夕べの祈り」「讃歌」「第二の晩課」。アンティフォナ、レスポンソリウムなど、36の聖歌は、二つ折りの羊皮紙10枚からなる一巻の写本に書かれ、ニーダロス大聖堂が度重なる大火に見舞われたこともあって、この聖務日課のための聖歌として現存する唯一の書とされています。スコラ・サンクテ・スンニヴェは、1992年、トロンハイムに創設された女声ヴォーカルアンサンブルです。中世ノルウェーから伝わる聖歌を研究し保存する活動を行い、『聖母マリアの生誕』(2L69SACD)をはじめとするアルバムにその成果を残してきました。スコラ・サンクテ・スンニヴェは、創設者のアンネ・クライヴセットとともに「聖血の聖務日課」の資料と長年にわたり取り組み、12世紀中期に建立されノルウェーの守護聖人、聖オラヴに捧げられたリングサーケル教会で2014年5月に録音セッションを行い、最初の全曲録音を完成させました。
スコラ・サンクテ・スンニヴェ、アンネ・クライヴセット(指揮)
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