ペッカ・コスティアイネン(1944-): サンポ組曲(2004) ひとり我らに夜が訪れ ポホヤの乙女は美しかった 乙女よ、わしのもとへ来てくれるか あの場所へサンポを持ち出そう そこに舟とともに留まった ラップから鳥が飛んできた(2009) フィンランド民謡/ コスティアイネン編:ラウンドレイ(2007)/ 馬はオート麦を食んでいる(1972)/ 子守歌(2007) 東カレリア民謡/ コスティアイネン編:ねんねんころり(2007) フィンランド民謡/ コスティアイネン編:ねんねんよ、愛しいわが子(2007) 呪師は俺たちに呪いをかけず(1984) 寒さがわたしに詩歌を語り(2009) 花嫁を待つ I(2005) 月の光を見にやってきた 花嫁の名はマリじゃない、ピリでもない かんぬきを言葉で溶かそう 母さんがおまえに持たせた食べ物 花嫁を待つ II(2006) 花嫁にベールをかけながら歌う おお愛しい人、大切な姉妹よ 神を讃えよ、全能の主よ みんなで花婿の悪口を言っていた フィンランド民謡/ コスティアイネン編:わたしは若い乙女(2007)/ 夕暮れは悲しく/ みなし児のため息(2007)
※録音:2014年3月21日-23日、5月9日-10日 ケルティンマキ教会(ユヴァスキュラ、フィンランド)/制作:ミカ・コイヴサロ、ペッカ・コスティアイネン/録音:ミカ・コイヴサロ ---------- フィンランドの作曲家、合唱指揮者ペッカ・コスティアイネンが自作の合唱曲を指揮するシリーズ。第8集は、フィンランドの民族叙事詩『カレヴァラ』の「英雄」のひとり、ヴァイナモイネン(ワイナミョイネン)を示す「不滅の詩人」をアルバムタイトルに、『カレヴァラ』とバルト海沿岸のイングリア地方の伝承詩にテクストを採った作品とフィンランドとカレリア地方の民謡が歌われます。《サンポ組曲》は、ユパラ音楽劇場のためにコスティアイネンが作曲したオペラ《サンポの物語》の『カレヴァラ』をテクストとしたアカペラ合唱曲から選んだ5曲を演奏会用の組曲とした作品です。第1章「序詩」の「天地創造」、第8章の「ポホヤの乙女」、第10章「サンポの鋳造」、第50章「ヴァイナモイネンの出立」に基づき、もっとも長い第4曲の〈あの場所へサンポを持ち出そう〉は、第42章「サンポ奪回」と第43章「サンポ戦争」のヴァイナモイネンの歌、第20章「婚礼準備」の「蜜蜂の呪文」の詩文から構成されています。同じく『カレヴァラ』による《ラップから鳥が飛んできた》《呪師は俺たちに呪いをかけず》《寒さがわたしに詩歌を語り》とともに、『カレヴァラ』を朗誦する伝統の唱法を取り入れたスタイルで書かれました。《花嫁を待つ》は、19世紀中期、マリア・ルーカネンの詩による「イングリアの婚礼の歌」。それぞれ4曲の2つの曲集が、2005年と2006年に作曲されました。「子守歌」3曲を含む民謡は、ユヴァスキュラ・スタジオ合唱団とムシカ合唱団の委嘱によりコスティアイネンが編曲した版による歌唱です。ムシカ合唱団は、1977年、ユヴァスキュラ大学音楽学部の合唱団としてコスティアイネンが創設したアンサンブルです。以来リーダーを務め、2014年に70歳の誕生日を迎えるコスティアイネンは、合唱団にとっての「不滅の詩人」でもあります。このアルバムは、そのアニヴァーサリーを記念してリリースされます。
ムシカ合唱団、ペッカ・コスティアイネン(指揮)/Musica-kuoro, johtajana Pekka Kostiainen
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