戴冠アンセム、合奏協奏曲Op.3-2、アン王女の誕生日のためのオード 司祭ザドク HWV.258 汝の御手は強くあれHWV259 合奏協奏曲Op.3-2,HWV313 わが心は麗しい言葉にあふれHWV26 アン王女の誕生日のためのオードHWV74 主よ、王はあなたの力によって喜びHWV260 ---------- このアルバムは、ロンドンの聖ジョン・スミス・スクエアで行われた1714年にハノーヴァーのゲオルグ・ルートヴィヒがジョージ1 世としてイギリス国王に即位してから300周年を祝うコンサートのライヴ録音。ヘンデルは1710年にハノーファー選帝侯により宮廷楽長に任命されましたが、その職を放棄し1712年イギリスのロンドンに渡ります。ロンドンではオペラを中心に順調に成功をおさめており、宮廷からの祝祭用の音楽、また1713年には気に入られていたアン王女の誕生日のための音楽などを作曲していました。しかし1714年アン王女が崩御すると、ヘンデルが職を辞したハノーファー選帝侯がジョージ1世としてイギリスに迎えられました。そこで「水上の音楽」を機嫌取りのために作曲したという逸話などがありますが、その真意は定かではありません。いずれにしてもヘンデルは王の交代後も宮廷のために作品を多く書き、さらにジョージ2世の戴冠式のために作曲した「司祭ザドク」HWV258、「汝の御手は強くあれ」HWV259、「主よ、王はあなたの力に喜びたり」HWV260、「わが心は麗しい言葉にあふれ」HWV261 の4つの合唱曲からなる戴冠式アンセムを作曲しています。このアンセムは現在でもイギリス国王の戴冠式で演奏される曲で、ヘンデルらしい力強く華やかで優雅な雰囲気が漂う作品です。
ラルス・ウルリク・モルテンセン(指揮)、ヨーロッパ連合バロック管弦楽団、ケンブリッジ・クレア・カレッジ合唱団
|