ドヴォルザーク:スターバト・マーテルop.58
※録音:1995年7月8-11日、ハルト舞台芸術センター ---------- 半世紀以上、2つの世紀をまたにかけて多くの名演と名盤を生み出してきた巨匠ヘルムート・リリングが記念すべき80 歳を迎える2013年、hansslerレーベルが過去にリリースした名盤、ドヴォルザークの「スターバト・マーテル」が再発される運びとなりました! 録音されたのは1995年。戦後50年を記念するオレゴン・バッハ音楽祭期間中に、開催地ハルト舞台芸術センターで収録が行われました。登場するソリストの多くは、若手歌手の発掘に余念がなかったリリングが見初めた当時の若き実力派たち。現在ではベテランとして世界的に活躍し、近年もなおリリングからの信頼厚き名手たちの瑞々しい歌声が収録されています。インゲボルク・ダンツとジェイムズ・テイラーは、この音楽祭の公演で一躍脚光を浴びました。バス歌手のトーマス・クヴァストホフは2012年に惜しまれながら舞台を引退し、今後彼の歌声を聴く機会が殆ど失われてしまっただけに、今回の再発は嬉しい限りです。現在マリインスキー劇場でソリストとして活躍するマリーナ・シャグチの力強いソプラノにも注目。第8曲目「キリストの思いに死を巡らし」でシャグチとテイラーが見せる絶美の二重唱は思わず涙が込み上げてしまうような美しさ。オレゴン・バッハ祝祭室内管弦楽団の演奏は過剰な表現を控え、リリングらしい堅実なアンサンブルを作り上げています。合唱団とソリストのバランスも見事!最後の第10曲では、ソリスト四重唱と合唱、そしてオーケストラ全てが一体となっ て織りなす壮大かつ繊細なハーモニーに圧倒されます。
マリーナ・シャグチ(S)、インゲボルク・ダンツ(A)、ジェイムズ・テイラー(T)、トーマス・クヴァストホフ(Bs)、ヘルムート・リリング(指揮)、オレゴン・バッハ祝祭室内合唱団、オレゴン・バッハ祝祭室内管弦楽団/Oregon Bach Festival Chorus & Orchestra , Helmuth Rilling
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