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50306009 児童(女声)のための合唱曲集 まどさんの詩による みっつのうた 楽譜 児童(女声)のための合唱曲集 まどさんの詩による みっつのうた
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,430円

じいちゃん
つんつるてんのうた
うめぼしリモコン
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まど・みちおのユーモアたっぷりの、また時としてペーソスにあふれた詩をテキストとして楽しい小曲集が完成しました。児童向けの作品ですが、大人が歌ってもとても楽しめるおしゃれな曲集です。「じいちゃん」「つんつるてんのうた」「うめぼしリモコン」の3曲ですが、「うめぼしリモコン」のみピアノ伴奏がつきます。

松下耕
50000833 女声(同声)合唱のためのコンポジション「日本の民謡 第2集」 楽譜 女声(同声)合唱のためのコンポジション「日本の民謡 第2集」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

2,200円

日向木挽唄
五木の子守唄
三原ヤッサ節
会津磐梯山
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「日本固有の音素材の合唱音楽への投影」という作曲者のコンセプトによる作品。既刊の「日本の民謡1」より、一層演奏効果の高いものとなっている。全4曲。
グレード:上級
演奏時間:約17分

松下耕
50608005 女声合唱とピアノのための この星の上で/作詩:谷川俊太郎 楽譜 女声合唱とピアノのための この星の上で/作詩:谷川俊太郎
[カワイ出版]

(在庫1冊)

2,200円

はる
地球の客
おべんとうの歌
ほほえみ
今年
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2005年3月国立音楽大学付属高校委嘱初演。地球上に住む我々人間とは一体何かという疑問を様々な視点から問い、その人間へ願い、祈る組曲。「はる」「地球の客」「おべんとうの歌」「ほほえみ」「今年」の5曲に加えアンコール曲としても使える無伴奏版の「はる」を収録。

松下耕
50808010 女声合唱とピアノのための さふらん<br /> 楽譜 女声合唱とピアノのための さふらん<br />
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,540円

ガラス窓の向うで : 立原道造 詩 : 1'45""
昔の夢と思ひ出を : 立原道造 詩 : 2'40""
僕は : 立原道造 詩 : 1'25""
長いまつげのかげ : 立原道造 詩 : 1'45""
田園詩 : 立原道造 詩 : 1'40""
高い籬(まがき)に沿って : 立原道造 詩 : 1'15""
忘れてゐた : 立原道造 詩 : 0'55""
ゆくての道 : 立原道造 詩 : 3'10""
風詩 : 立原道造 詩 : 2'00""
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立原道造の詩には多くの曲が付けられているが、強烈な詩にではなく、心躍るようなキラキラとした詩に、キャンディーボックスからあめ玉が溢れ出たかのような、かわいくもあり、そして少しエキゾチックな曲が付いた女声合唱作品。「ガラス窓の向うで」「昔の夢と思ひ出を」「僕は」「長いまつげのかげ」「田園詩」「高い籬(まがき)に沿って」「忘れてゐた」「ゆくての道」「風詩」の全9曲、ピアノ伴奏付き。
難易度:中級

松下耕
50704022 女声合唱とピアノのための たおやかな詩 楽譜 女声合唱とピアノのための たおやかな詩
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,430円

風 : 牛尾良子 詩
庭木 : 牛尾良子 詩
夕焼け : 牛尾良子 詩
三日月 : 牛尾良子 詩
くちなし : 牛尾良子 詩
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母親になって初めて味わうことのできる感動、子が母を慕い、母が子を想う気持ち。大人の女性の心の様を描いた組曲。2声を基本にした美しいメロディが特徴の作品で、少人数でも歌えるのでおかあさんコーラスのレパートリーに最適。女声コーラスならはらの委嘱初演。「風」「庭木」「夕焼け」「三日月」「くちなし」の全5曲。
難易度:初〜中級

松下耕
50407004 女声合唱とピアノのための 愛の詩集 楽譜 女声合唱とピアノのための 愛の詩集
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,870円

どこかに (ロセッティ 詩/高見 順 訳詩)  (4'20"") P女3
馬来乙女マニヤナの歌える (ゴル 詩/堀口大學 訳詩)  (3'50"") P女3
四月のうた (谷川俊太郎 詩)  (4'50"") P女3
一詩人の最後の歌 (アンデルセン 詩/山室 静 訳詩)  (4'20"") P女3
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谷川俊太郎が編んだ「愛の詩集」(サンリオ刊)の中からテキストが選ばれている。曲は「どこかに」(ロセッティ/高見順)、「馬来乙女マニヤナの歌える」(ゴル/堀口大學)、「四月のうた」(谷川俊太郎)、「一詩人の最後の歌」(アンデルセン/山室静)の4曲。
ピアノが入った松下作品の特徴の一つである「抒情性」がこの作品でも見られ、ピアノと声の競演が詩の世界をさらに広げている。

松下耕
50809013 女声合唱とピアノのための 薔薇・見知らぬ国 楽譜 女声合唱とピアノのための 薔薇・見知らぬ国
[カワイ出版]

(在庫1冊)

2,090円

黒い国 3’40”
童話 4’20”
階段、ふたりの天使ーステファンとダヤナへー 4’00”
コウノトリが絶えて 6’10”
出発 4’15”
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詩人の山崎佳代子はベオグラード在住。空爆下のベオグラードで、戦火に耐えながら、平和をこころから望んでいた市井の人々。「生きる」と言うことの困難さと素晴らしさを音楽を通して訴えかけている作品である。
難易度:中〜上級

松下耕
51502014 女声合唱とピアノのための「あどけない帰郷」 楽譜 女声合唱とピアノのための「あどけない帰郷」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,760円

1 厳冬を軍艦は出てゆき (3'50"")
2 三月の岸に棄てられたものに (4'35"")
3 戒厳令、ちぎれた風景 (4'45"")
4 あどけない帰郷 (7'10"")
---------
ベオグラード在住の詩人が日本に帰ってきた時の風景や心象、そしてベオグラードでの実景などがテーマとなっている。世の中の動向に対する違和感、それは戦火と隣合わせの街に住んでいる詩人の平和への希求でもあるが、音楽は、その言葉を声高に再現するのではなく、逆に静かに、優しく、問いかけるように歌われる。
グレード:中〜上級
演奏時間=約20分20秒

<まえがき>
 私は、セルビア、ベオグラード在住の詩人、山崎佳代子と、これまでに一体どれだけの作品を作り出して来たのだろう。知らないうちに、数多くの合唱作品を二人で生み出してきたものだ。
 お互いに、連絡を取り合いたくても時差に阻まれるほど遠くに住んでいながら、お互いの想いを理解し合ってきた、と、私は思っている。その、理解の根底に『平和への冀求』がある。逆に言えば、世界に対する『危機感』である。
 彼女は言う。「森の中からは、人間を恐れて動物たちが姿を消した。しかし、人こそ自然を破壊し、意味のなき戦いを続ける恐るべき獣なのだ」と。
 私の音は、彼女の言葉を包み込み、また、言葉の内側から投げ出され、あるときは行き場をなくし、あるときは言葉を森へ返す。
 この作業は、所謂エクリチュールの領域を遙かに超えて、スピリチュアルなインスピレーションを、私に喚起させるのである。
 『厳冬を軍艦は出て行き』と『あどけない帰郷』は、2003年に山崎が帰郷、つまり帰国したときに感じたこと。この曲を書いた2014年、私が危機感を感じたことと同じ想いである。この組曲の作曲は、この、想いのシンクロから始まった。  『三月の岸に棄てられたものに』は、山崎の家に近いドナウ川の支流の実景。人間と自然との関係を描く。山崎は、「人間が謙虚になれば、戦争は起こらない」と断言する。私も、心からそう思う。『戒厳令、ちぎられた風景』は、コソボで実際に行われたエスニッククレンジング(民族浄化)を描いている。
 戦争に対する嫌悪、平和への冀求。この二者一体のテーマは、夥しい数の詩人と作曲家により、合唱曲として世に出されてきたが、この組曲は、声高に凄惨な場面を再現しようとはしていない。むしろ、全く逆の表現で――静かに、優しく、問いかけるように歌われる。――この組曲の中で詩人は、女性を平和の象徴として登場させている。女性の優しい感性で語られる平和への想い、そんな表現の曲があっても良いと私は思ったのだった。
 最終曲に繰り返し現れる象徴的な旋律は、穢れなき乙女が口ずさむ牧歌だ。この組曲の女性性は、こんなところにも表されている。(文中敬称略)(松下 耕)

松下耕
51912010 女声合唱とピアノのための「じぶんのための子守歌」 楽譜 女声合唱とピアノのための「じぶんのための子守歌」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,650円

1. みえない手紙     (4’30”)
2. ひとりぼっち     (3’15”)
3. さがして       (3’35”)
4. じぶんのための子守歌 (3’20”)
5. もしも        (3’30”)
----------
岩見沢コールアイリスにより2018年9月22日初演。工藤直子の平明で女性らしい詩によくマッチした心和む作品。ピリッとスパイスの効いた感性と、「あなたにあえてよかった」「うまれてきてよかった」というポジティブな締めくくりが感動的である。全5曲。
グレード:初〜中級
演奏時間:約18分10秒

<まえがき>
 北海道、岩見沢には、私が若い時からお世話になっている先生ご夫妻がいらっしゃる。合唱指揮者の横山直樹先生、そして義子先生である。
 義子先生が指導していらっしゃる、《コールアイリス》は、2018年、おめでたいことに創立60周年を迎えられ、記念演奏会が催された。その演奏会のために、光栄にも私に新曲を書かせてくださった。
横山義子先生は、この演奏会で指揮者をご勇退なさる、とのことで、構想を練る私の想い入れも一入となったが、演奏会当日を迎えるまでには、いくつかの大きな出来事が待ち受けていた。
 一つは、義子先生がご病気になられたことである。一時は、義子先生はお振りになれないのでは、と心配されたが、幸いにも、当日は一つのステージの指揮を務められた。また、私の作品はご主人である横山直樹先生のタクトのもと、感動的な演奏をしていただき、聴衆の涙を誘った。さらに、他のステージではご子息の横山琢哉さんが指揮をされ、まさに「横山ファミリー」による温かい、忘れられない演奏会となったのであった。
 もう一つは、演奏会直前に北海道胆振東部地震に見舞われたことだ。その日は、私がコールアイリスの練習に伺うことになっていた日で、前日から岩見沢に宿泊していて、早朝、ホテルで被災したのだった。練習は止むなく中止となってしまったのだった。一時は、本番の開催も危ぶまれたが、幸いなことに、無事演奏会は開催され、会場のまなみーる岩見沢市民会館大ホールには満員のお客様が詰め掛けたのであった。
 私が、コールアイリスの皆さんのために選んだ詩は、工藤直子さんの、この組曲と同名の詩集に所収されているものである。いつも自然体で、飾らず、人生を謳歌している工藤さんの、慈愛に溢れた言葉たちを、コールアイリスの皆さんは、演奏会で実に見事に再現してくださった。そこには、長年歌い続けてこられたメンバーお一人おひとりの豊かな人生が満ち、合唱団と義子先生との強い絆と、直樹先生の深い愛情がひしひしと伝わってきた。
 工藤さんの言葉とともに、ご自分の人生賛歌としてこの曲を歌っていただけたら幸いである。(松下 耕)

松下耕
51602016 女声合唱とピアノのための「すこやかに おだやかに しなやかに」 楽譜 女声合唱とピアノのための「すこやかに おだやかに しなやかに」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,760円

1. こころの色 (4'15"")
2. 愛が消える (4'10"")
3. おだやかに(7'45"")
4. もっと向こうへと(5'35"")

たったいま(2'45"")
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谷川俊太郎の同名の詩集からのテキスト。全曲を通してピアノが合唱と協奏し、時には主役を奏でるなどピアノが音楽を先導する意味合いを持つ。私たちが生きていく上で示唆に富んだ考えさせられるテキストではあるが、曲は様々な表情をみせている。無伴奏の「たったいま」を巻末に収録。アンコールに。
グレード:中級
演奏時間:約20分30秒

<まえがき>
 この組曲は、2009年の年末に、混声版を発表して以来、幸せなことに、多くの方々に演奏していただいてきた。
 混声版の初演から、6年余りの年月が過ぎ、私が指導するインターカレッジ女声合唱団Voces Fidelisの諸君が、この曲を女声で演奏してみたい、と申し出てくれた。
 かねてから、この組曲の女声版を作ることに興味があったので、喜んで女声版を作らせてもらった。
 以下は、混声版のスコアの序文に書かせていただいた文章である。ここにその文章を転載させていただく。

 詩人は、その時そのときの人生すべてを言葉にするのだろうが、作曲という作業も、それと同じであり、その瞬間の自分そのものが音化するのだと感じる。
 この曲は、この曲を書いた2009年という年の、私そのものである。
 私自身を、この曲を通して音楽で表現できたのは、言うまでもなく、谷川さんの言葉に励まされたからに他ならない。これらの詩に宿った言霊は、私にとって、神の啓示のように思えてならない。
『こころの色』
  移ろいゆく人の心を、色彩感に溢れるハーモニーで表現したかった。原罪と、あこがれ。イノセントに生きることへの。
『愛が消える』
  痛みを表出したいがための、cis moll。全曲を貫く、ピアノのリズム・オスティナートは、十字架である。重く、辛い。
『おだやかに』
  組曲中、最初に出来上がったのがこの曲。タイトルの通り、穏やかな曲想だが、センシティブに、美しく演奏してほしい。祈り。永遠の。
『もっと向こうへと』
  単旋律聖歌様の、旋法的な自由なメロディーから発し、ピアノの多声的テーマ(インヴェンション)を経て多声的合唱へと発展し、C durのホモフォニックなクライマックスへと導かれる。過去と、未来。

 この組曲を混声版で初演した時から、この女声版発表の今に至る6年余りで、私という人間の肉体は、6年分の経年変化が随所に見られる。しかし、精神は、日を追うごとに充実し、今では幸せな毎日を送ることが出来ている。この曲(混声版)を書くまでの人生があったからこそ書くことが出来た曲も、この6年で多く存在する。それは、この6年を支えてくれた、家族と真の友人達が、私に贈ってくれた愛と励ましのおかげである。
 人生に疲れた方、厳しい人生を歩まざるを得ない方、進むべき道が見つからず途方に暮れている方などに、是非この組曲によって谷川俊太郎の言葉に触れていただきたい。そして、人間である限り、棄てられた存在などないのだ、と言うことを、お互いに確かめ合いたい。今、私は心からそう思っている。(松下 耕)

松下耕
51905014 女声合唱とピアノのための「わたしの樹」 楽譜 女声合唱とピアノのための「わたしの樹」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,870円

1. たまごの中 (4’13”)
2. 空へ    (4’00”)
3. あらし   (4’54”)
4. ただいま  (6’10”)
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合唱指揮者古橋富士雄氏の古希を記念したN.F.レディースシンガーズの委嘱作品。詩も書き下ろしである。
指揮者と40年来の知人である詩人は、《樹》を指揮者、《わたし》を合唱団のメンバーや《樹》を取り巻く様々のものと捉え、それを普遍的な言葉に変えて表現している。《わたし》である渡り鳥が《樹》の懐で生まれ、《樹》の声に励まされながら試練を乗り越え帰ってくるストーリーを、音楽が共感を持って包み込み、とても暖かいものとなっている。全4曲。
グレード:中級
演奏時間:約20分

<まえがき>
 敬愛する指揮者、古橋富士雄先生と、N.F.レディースシンガーズの皆さんが、私に組曲を書かせてくださいました。
 贅沢なことに、今回は、歌詩もこの組曲のための書き下ろしです。
 詩を書いてくださったのは、平成10年度NHK全国学校音楽コンクール・中学校の部の課題曲の制作でご一緒させていただいた、蓬莱泰三先生です。再び、蓬莱先生とお仕事が出来ることを、大変嬉しく思いつつ、幸せを感じつつ作曲したのでした。
 古橋先生とは、長年の名コンビでいらっしゃる蓬莱先生の詩は、初演指揮者と合唱団の絆を、見事に描いています。愛と信頼で結ばれた、長い年月を経ようとも揺るぎない人間の強固な絆は、当事者でなくとも心を動かされるものです。そして、その姿は、多くの合唱団と指導者の関係と、その姿を重ねられることでしょう。
 つまり、この組曲は、合唱団讃歌なのだと思っています。
 蓬莱先生の、合唱音楽への理解と愛情が、ぎっしり詰まっていると思います。
 さて、その蓬莱先生は、大変残念ながら、この楽譜が出版される前年の2018年11月に、惜しまれつつ天に召されました。出版されたこの楽譜を、先生にもお見せしたかったです。そのことが、とても悔やまれます。しかし、初演から4年半ほどの歳月を経て、こうして出版されたことは、先生もお喜びになっているのではと思います。
 先生が世に出された、合唱曲やテレビドラマは、いつまでも私たちの胸にとどまり、感動を呼び戻してくれる、素晴らしい作品ばかりです。改めて、感謝を申し上げたいと思います。(松下 耕)

松下耕
51607009 女声合唱とピアノのための「愛し続けていることを」 楽譜 女声合唱とピアノのための「愛し続けていることを」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

2,090円

1. 母になって (3'40"")
2. 気づいた(4'30"")
3. せんぱいママ(2'15"")
4. 重み(4'30"")
5. 愛し続けていること(6'00"")
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子供を持つ母親の素直な心情を綴ったテキストは、愛情に満ち溢れ、時には辛さをも吐露する。そのリアリティに共感する母親世代の合唱団には大きな共感を持って受け入れられる作品である。
音楽は決してやさしくはないが、テキストに寄りそい、心の内面を表出する。全5曲。
グレード:中級
演奏時間:約21分

<まえがき>
 小野省子さんの詩に最初に触れたのは、『牛丼屋夜間アルバイト』という、インパクトのあるタイトルの詩集を書店で見つけたときだった。私はその詩集の内容に一目惚れし、いつかこれらの詩に作曲したい、という夢をもって、この詩集をあたためていた。
 その後、2014年に『牛丼屋』は他の数編の詩と共に、女声合唱曲として世に出たのであるが、その演奏会にお越しくださった小野さんから、『おかあさん、どこ』(後に『核家族ママ』として出版)という、新しい詩集をいただいた。この詩集には、世の中をシニカルに捉えたり、ひとりの女性の日常を衒うことなく表現した、実に生き生きとした世界が広がる詩集『牛丼屋』の魅力とは全く別の、驚くほど感動的で瑞々しい言葉が満ちていた。
 それは、母としての視点だった。
 二児の母である小野さんの言葉の数々は、愛情に満ち溢れ、時に苦悩を吐露していた。母親としての日常を、実にビビッドに描き出していた。また、どれもが、リアリティに満ちていた。
 ページをめくる毎、私は感動の波に包囲され、立ち竦んでしまうほどだった。
 男である私でも、それほどの感動があるのだから、この詩を女性が、そして、母親が読んだらどれだけの共感と感動を呼ぶであろうか、と思いめぐらし、多くの女性、いや、男性も含め、多くの人たちに読んでもらいたい、と願った。
 同時に、これらの詩にも曲を付けたいと強く思ったのだが、今回はその時が早くやって来た。
 東京都日野市で活動する合唱団、旭が丘女声合唱団の皆さんが、2015年3月に行われる演奏会のレパートリーとして、私に新作を委嘱してくださったのであるが、これは、これらの詩を合唱曲にするまたとない機会であった。
 私は、詩の大きな力を借りて、一気にこの組曲を書き上げた。とても幸せで、有意義な時間だった。
 初演は、合唱団の情熱的な演奏により、忘れ得ぬ感動的なものになった。私にとって、忘れられない一夜となった。
 なお、最終曲の一部を、出版および再演にあたり改訂した。(松下 耕)

松下耕
51103013 女声合唱とピアノのための「三つの詩編」 楽譜 女声合唱とピアノのための「三つの詩編」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,760円

1 谷川を求める鹿のように 詩編42 (8’20”)
2 声をかぎりに 詩編142 (6’30”)
3 主は私の羊飼い 詩編23 (6’40”)
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旧約聖書にある150編の神への讃美の詩である「詩編」。その中から日本でも特に有名な3編の詩の日本語訳に付曲。「谷川を求める鹿のように」(詩編42)は日本ではパレストリーナの作品が有名。ここでは、ポリフォニーからモノフォニーへの音楽の動きが特徴。「声のかぎりに」(詩編142)は追い込まれた絶望の淵に神を求める作品。「主は私の羊飼い」(詩編23)は数多くの作曲家の琴線に触れたテキスト。日本語で歌われることで神への祈りの音楽がより理解しやすい言葉で発せられるようになった。
グレード:中級
演奏時間=約21分30秒

松下耕
51705006 女声合唱とピアノのための「雪崩のとき」 楽譜 女声合唱とピアノのための「雪崩のとき」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,980円

1. 女(4’00”)
2. 崖(3’50”)
3. 雪崩のとき(7’50”)
4. Miserere nostri, Domine(5’05”)
----------
終戦の6年後である1951年に戦争や権力に対して書かれたこれらの詩は、多くの示唆と警鐘をわたしたちに与えている。この詩人の言葉を借りて、今、日本を取り巻く様々な状況の中での作曲者の偽らざる心境を音にしたのがこの作品である。
「女」「崖」「雪崩のとき」のあとに、「Te Deum」に現れるテキストに付曲した「Miserere nostri, Domine」が続く。
グレード:中級
演奏時間:約21分

<まえがき>
 私がこの曲を書き上げたのが、2016年である。世界のバランスが『雪崩のように』崩れていくのを実感しながら。
 私は、この危うい世界の中に生きながら、この組曲にテキストとして使わさせていただいた、石垣りんさんの3編の詩に出会った。これは、偶然ではないだろう。神の采配である。
『雪崩のとき』は、1951年に書かれた詩だ。日本の敗戦からたった6年後であったことは、驚きを禁じ得ない。世の中は、5年や10年、いや、恐らくもっと短いスパンで簡単に変化する。無関心や、迎合主義が引き起こす恐ろしい結末を、石垣さんは、身をもって伝えてくれている。そして、次代を生きる者たちに警鐘を鳴らしてくれている。
 私は、石垣さんの言葉の数々に感動を覚え、同時に使命感を感じながら、この組曲を作曲した。
 最終曲は、Te Deumの最後に現れる言葉をテキストに使った。今、わたしたちは人に、ではなく、もっと大きな、我々を生かしてくれている宇宙を覆う存在……神や、仏や、自然など……に対して、Miserere nostriと言葉を発する謙虚さが必要だと思ったからである。(松下 耕)

松下耕
52505005 女声合唱とピアノのための「窓のとなりに」 楽譜 女声合唱とピアノのための「窓のとなりに」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

770円

窓のとなりに
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2024年11月29日、桜楓会合唱団結成60周年のために書かれた作品。
作曲者が長く付き合ってきた人々への想いが込められており、ユニゾンから二部合唱・三部合唱への広がりが、人と人とのつながりへと感じる作品。取り組みやすく、アンコールや全員合唱にふさわしい1曲。
演奏時間:約3分50秒
グレード:初〜中級
編成:P女3

松下耕
50000832 女声合唱とピアノのための組曲「静かな雨の夜に」 楽譜 女声合唱とピアノのための組曲「静かな雨の夜に」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

2,090円


かつてもっていた
十八歳
天の断片
静かな雨の夜に
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誰でも通過する青春時代の様々な思いを描いている。若い世代の女声合唱団に是非とりあげていただきたい作品。
グレード:中級

松下耕
50603011 女声合唱のための 「湖国うた紀行」 楽譜 女声合唱のための 「湖国うた紀行」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,650円

まゆとり歌
きせない
甲良の子守唄
船おろし歌
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“湖国”滋賀県に歌い継がれている民謡・わらべうたを題材にした作品。作曲者のライフワークの一つである「日本の音素材を動態保存する」というテーマに基づいて作られた作品である。

松下耕
50000831 女声合唱のための 聖母への祈り 楽譜 女声合唱のための 聖母への祈り
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,650円

Alma Redemptoris Mater : 典礼文 詩
Ave Regina coelorum : 典礼文 詩
Regina coeli : 典礼文 詩
Salve Regina : 典礼文 詩
----------
「二つの聖母讃歌」として発表した《Ave Regina coelorum》《Regina coeli》に《Alma Redemptoris Mater》《Salve Regina》の2曲を加えた曲集。この4曲はカトリックの修道士が一日の終わりに聖母マリアに祈りを捧げる際に歌われていたものをテキストとして使用していて、古今より名曲の多い作品。ラテン語、ア・カペラ。金澤正剛氏の監修による。
グレード:中級

松下耕
50000830 女声合唱のための5つの童話「わたしと小鳥とすずと」 楽譜 女声合唱のための5つの童話「わたしと小鳥とすずと」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,540円

わたしと小鳥とすずと (A Bird, a Bell and I) : 金子みすゞ 詩
ゆめ売り (A Dream Seller) : 金子みすゞ 詩
草原の夜 (Grassland at Night) : 金子みすゞ 詩
あわ雪 (Light Snow) : 金子みすゞ 詩
しば草 (Lawn Grass) : 金子みすゞ 詩
----------
おかあさんコーラス向けのア・カペラ作品。やさしい言葉で書かれた詩を素直に表現できる、そんな素敵な音楽である。「草原の夜」「しば草」他全5曲の小品から成る。
難易度:中級

松下耕
52203008 女声合唱のためのコンポジション 「日本の民謡 第8集」 楽譜 女声合唱のためのコンポジション 「日本の民謡 第8集」
[カワイ出版]

(在庫1冊)

1,870円

1. 狩俣ぬくいちゃ(宮古島の民謡/無伴奏) (4’10”)
2. 音戸の舟唄(広島県民謡/ピアノ伴奏付き) (4’15”)
3. 湯かむり唄(鳥取県民謡/無伴奏) (3’10”)
----------
松下耕のライフワークである、合唱のためのコンポジション「日本の民謡」シリーズ。第8集は混声合唱として別々の曲集に収録されていた3曲を女声合唱にアレンジし、まとめたもの。快活で華やかな宮古島民謡「狩俣ぬくいちゃ」と鳥取県民謡「湯かむり唄」の間に朗々とした広島県民謡「音戸の舟唄」を配した、極めて高い演奏効果をもつ3曲で、ステージングにも効果的な曲集となっている。
グレード:中〜上級
演奏時間:約12分

<まえがき>
 この曲集に収められている曲は、どれも以前に混声合唱曲として発表されたものの、女声合唱用へのトランスクリプションである。私にとって、どの曲も思い入れの深い曲であるから、こうして女声合唱版として出版されたことを大変嬉しく思っている。
 《狩俣ぬくいちゃ》宮古島の祭り歌。くいちゃ(クイチャー)とは、声を合わせて歌うという意味があり、集団舞踊を伴って、民衆の生活の場で歌われていた民謡である。狩俣とは村の名(2022年現在は宮古島市平良狩俣)で、狩俣村をほめた内容となっている。この曲の原旋律の持つ躍動感、絶妙のタイミングで挿入される変拍子、歌の拍子とポリリズムをなす手拍子など、この曲には独特の魅力が詰まっている。混声版の発表以来、諸外国の多くの合唱団にも歌われてきた曲である。
 《音戸の舟唄》広島県の呉市と、瀬戸内海に浮かぶ倉橋島の間には、幅の狭いところでは70メートルほどの瀬戸(陸地に挟まれた、幅の狭い海峡のこと)がある。ここが、『音戸の瀬戸』といわれる名所なのである。多くの舟がこの瀬戸を利用するのだが、ここは、潮の満ち干きにより急流となり、舟は艪を漕いで乗り切るのが大変難しく、船頭泣かせの難所だったようで、その、舟と船頭の姿を歌ったのがこの民謡である。
 この曲集では、この曲のみピアノ伴奏と共に演奏する。この曲の冒頭には、海鳥や波の音を口で模した表現を付け加えると、とても楽しいステージになろう。
 《湯かむり唄》これは珍しい、温泉につかりながら歌われる民謡である。鳥取県岩美町にある岩井温泉に、江戸時代から伝わる独特の風習で、頭に手ぬぐいを乗せ、柄杓で湯をたたきながらうたう、リズミカルな歌である。海洋民的な付点のリズムが、水にまつわる場所という点で共通する、温泉の民謡に現れているのも注目である。曲の終盤、ボディーパーカッションが入るが、これはピシャピシャと音を立てる湯の様子を表している。合唱団の並び方などを工夫されて、楽しいステージにしていただきたいと思う。
 この曲は、「Song of Spa」として、諸外国でも歌われてきた。女声版を委嘱してくださったのも、アメリカのアイオワ州立大学の女声合唱団である。(松下 耕)

松下耕
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